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筆さんぽ
カニを思わせる女
2024年03月13日
テーマ:エッセイ
志賀直哉の『暗夜行路』の一節に、女のことを形容して、どこか遠い北の海でとれたカニを思わせるようなところがあった、とあった。 これを読んだのは、缶詰のカニしか知らない子どものころで、カニのような女...
あの世
2024年03月12日
テーマ:筆さんぽ
あの世があるのか、ないのか、わからない。わからないが、わからないものは、あるほうに賭けたい、と思っています。 はじめに急いでいいますが、ぼくは基本的に無神論です。 学生のころ、女友だちに、いわゆ...
桜餅一つ、100万円
2024年03月11日
テーマ:エッセイ
かつての仕事仲間から、飲み会に誘われた。ぼくはいま、ワケあって禁酒禁煙しているので断ったが、「まあ顔ぐらい見せろよ」といわれ、人さまにご披露するような顔ではないが、しぶしぶ腰を上げ、宴会の仲間にな...
フライトで隣り合わせた人
2024年03月10日
テーマ:エッセイ
仕事で、国内外を動きまわっていた中年のころ、北海道出張のとき、フライトで老婦人と隣り合わせたことがある。 ぼくは何も聞かなかったが、老婦人は「私には息子が二人いる」と語りはじめた。さほど長時間...
たんぽぽ
2024年03月09日
テーマ:テーマ無し
たんぽぽのぽぽのあたりが火事ですよ 坪内稔典 つぼうち としのり、俳号では「ねんてん」) 1944年生まれ。国文学者。京都教育大学名誉教授。「船団の会」元代表。俳句の口誦性を重んじ、遊び心と軽妙な...