メニュー
筆さんぽ
あたしだったら、太宰さんを死なせなかった.
2024年02月01日
テーマ:読書案内
井伏鱒二に「おんなごころ」という小品がある。表題から想像されるところとはいささか趣が違い、井伏の舎弟ともいうべき太宰治をよく知られた最期へと引きずっていく、深情けの航跡をたどったものである。 凄惨な...
太宰治といっしょに泣ける話
2024年01月31日
テーマ:読書案内
太宰治に『黄金風景』という短編がある。 主人公は子どものころ、家に奉公にきていたお手伝いさんをよくいじめた。なかでもお慶というお手伝いさんに「非道の言葉を投げつけて」、ときには足蹴にして、ことさ...
まっすぐな葱のおいしさ
2024年01月30日
テーマ:読書案内
寒い冬の晩、白葱をたっぷり使った鍋料理などがおいしい。葱は高級料理にも使われるが、江戸時代からお惣菜の食材として欠かせない。時期にもよるが、安くて栄養満点の野菜である。 芥川龍之介の作品に『葱』...
「好き」
2024年01月29日
テーマ:筆さんぽ
人を好きになったことは、むろん、幾度もある。 「好き」というのは、きわどい。 たとえば、男女のなかで軽々に口にすると、大怪我をすることもある。 そのためかどうか 「好き」を認める精神は儒教には...
「ハミングバード」
2024年01月28日
テーマ:筆さんぽ
ニックネーム「ハミングバード」のこと 若いころの自分になって書いている。青臭い文学かぶれの青年のような話になるが、お許しいただきたい。 ニックネームは田村隆一さんの『ハミングバード』からいただ...