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敏洋’s 昭和の恋物語り

[宮本武蔵異聞] 我が名は、ムサシなり!(三十四) 

2023年12月08日 外部ブログ記事
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(佐々木小次郎 一)
 小倉の地にて。 佐々木小次郎の妻女然として振ふるまう朱美だが、周囲の誰もが当然のこととして受けいれている。五尺七寸の長身小次郎に対して、朱美は並の男たちと変わらぬほどの五尺二寸ほどの背丈を持っている。しかもすらりとした体型は、小次郎の隣に立たせてもなんの遜色も感じさせない。
実のところ小次郎の口からはひと言もない。朱美にしても、小次郎に対して恋いしたう素振りを見せてはいない。育ての親であるお婆に小次郎の世話を命じられて、渋々といった観の朱美なのだ。
 そして平素の朱美は、次々と悪態を吐いてくる。しかし朱美の辛辣な言葉は、小次郎には賞賛のことばとして響いている。「こたびのごぜん試合では、つばめしをご披露なさるとか。あのような小物相手に大人げないことで…」
 また時には、小次郎の忌み嫌うムサシを口の端にのせた。「あのムサシさまのように、諸国を巡っての武者修行でもなさればよろしいのに。そうでござりますね、お着物が汚れてしまいまするか。まあ、井の中の蛙、とならぬようにお気を付けなされ」
 鼻であしらう風を見せる小次郎に、再度朱美が悪態を吐いた。「ほれごらんなされませ。京の名門と称されまする吉岡一門が、ムサシさまに倒されたようで。小次郎さまが『殿の参勤交代の折に』などと悠長に構えられているからでございましょうて。それとも、本当のところは、ご自信がなかったとか。ほほほ」
 これには、いつも聞き流すだけの小次郎も怒った。初めて朱美に、手を上げた。たかが小娘に、どれ程のことがあろうか。このわたしに心服せぬからと言ってなにほどのことよ。いやいや、それも一興。みておれ、いつかはこの小次郎にひれ伏すことになろうというものよ
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