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敏洋’s 昭和の恋物語り

[ブルーの住人]第四章:蒼い友情 〜まーだー〜 

2023年12月09日 外部ブログ記事
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(十三)銀の皿
 新一と出会うまえのようなオドオドした暗さとはちがい、どこか慇懃無礼さがある、と思える。こころの中に内在している――でんと居すわっている新一を、消しさるためのひとり旅だ。別人格をそだてあげて苦痛からの逃げ場をつくったことが、ときに重荷となり障害となることに気づいた。おそかったかもしれない、あるいは気づかぬままの方が良いのかもしれない。
「朝食のご用意、よろしいでしょうか?」 鈴とまではいかないけれど、それでもすがすがしい声で尋ねられた。「そうですね、散歩をしてきます。三十分ほどで戻りますから、そのあいだにお願いします」
 国道づたいに歩いていると、トラック類が引っ切りなしに行き交う。その間を肩をすぼめるがごとくに、乗用車がはしる。それにしても、排気ガスの臭いには閉口させられる。
“平日なんだ、きょうは”。仕事をさぼった気恥ずかしさから、うつむき加減で歩いてしまった。車の流れが途だえたおりに国道を横ぎり、すぐの角を右におれた。
 すこし歩くと、水の流れるおとが耳にはいった。小川の水面に、美しい空の景をみつけた。
キラキラと輝く、小さく波だつその流れは、さながら銀の皿をならべた観があった。“銀の皿か、われながら良いヒユじゃないか”

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