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敏洋’s 昭和の恋物語り
水たまりの中の青空 〜第二部〜 (三百四十四)
2023年04月28日
テーマ:テーマ無し
「だけど、社長の予言? 当たったじゃない。まさかホントになるとはね。男連がいなかったのは、想定外だったけどね」「だめだめ。うちの男どもは、てんで意気地がないんだから」「うちだけじゃないわよ、どこもよ」「そうよね、社長と加藤専務ぐらいじゃない、頼りになるのは」「それはそうと、神田さんって誰なの? まさかほんとに、警察に知り合いが居るの?」「居るわけないですよ。あんなの、デマカセです。何て言いました、あたし? 神田って言ったんですか? ふうぅぅ」
「あの男が気付かなかったから良かったけど、危なかったわね」「そんなことないですよ、神田さんだろうと田山さんだろうと、警察に知り合いが居るってことが大事なんです!」 一番の新入りが頬を膨らませて、抗議した。「そうそう、結果オーライよ。最悪でも警察に繋がってれば、何とかなるでしょうし」「ええっ! かけてませんよ、あたし。受話器を持ってただけで」 ところがそれからすぐに、交番勤務の警官が駆けつけた。「どうしました、大丈夫ですか?」通りがかった通行人が連絡したらしい。で、評判の美人をおがめるぞとばかりに、どしゃ降りの雨もなんのそのと駆けつけてきたというわけだ。そしてこの顛末を、この警官が面白おかしく吹聴してまわった。
町内の旦那衆が、物見遊三でやってくる。商売に関わることでもないのだが、無碍な対応をするわけにもいかない。たちまち、応接室が町内会の会合の場と化してしまった。「ほお、あんたかい? 暴漢をやっつけたというのは」「大立ち回りだったそうだね。投げ飛ばしたんだとか?」「男たちは、ビビって奥に引っ込んだそうじゃないか!」「まったく、なげかわしいことだよ。特攻で死んだ英霊に、恥ずかしいこった」 そしてその旦那衆の交友範囲は広い。その中に富士商会を快く思っていなかった老舗連も、多々いた。そして七人の女侍たちの快挙が話題となって、さらには小夜子の美貌見たさの富士商会詣でがはじまった。
月も半ばになって、荷の動きも落ち着いてきたことから「どうだ、みんな。今夜、ご馳走をしてやりたいんだがな」と、武蔵から声がかかった。「みんなのおかげで、新規の客がどっと増えた。しかも、老舗の店ばかりだ。『成り上がりが!』とケチをつけてた所ばかりだ。これで富士商会の株も上がるってもんだ。なあ、みんな」「社長! ご馳走も嬉しいんですけど、お給料が上がる方が、もっと嬉しいです」「そうね、そうよね。男子社員は、査定基準がはっきりしているけど、あたしたち女子社員は、目に見える貢献度がないものね」
「賛成、大賛成! お給料、上げてくださーい!」「うーん、そうか。そうだな、確かに。事務の仕事を、すこし軽く考えていたキライがあるな。よし分かった。専務とも相談して、なにがしかのことはしよう。それじや、ご馳走はなしだな」「ええ! だめですよ、社長。それとこれとは話が別です。明日のお昼、仕出しお弁当を出してください。松屋というお店の天丼を食べたいです、あたし」「さんせえー! あたしも、天丼食べたーい!です。」「あたしは、カツ丼とかいうのを」「分かった、分かった。それじゃ明日の昼、出前を取れ。各自好きなものを食べたらいいさ」
「はーい、ありがとうございまーす」「もうひとつ、でーす。お姫さまもご一緒、いいですよね? お昼まえのご出勤をお願いしてください」「そうそう。ご一緒して『新しい女』のこと、お聞きしたいわ」「なんだ? お前たちも『新しい女』になりたいのか? やめとけ、やめとけ。世間の風当たりがきついぞ。お前たちに、耐えられるか? まあいいさ。聞きたきゃ聞けばいい。しかしここだけの話、男からすると困ったもんさ。『女房の尻に敷かれた情けない男』と陰口を叩かれるからな。ま、お手柔らかに頼むぞ」
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