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敏洋’s 昭和の恋物語り
水たまりの中の青空 〜第二部〜 (百七十)
2021年12月07日
テーマ:テーマ無し
「どんなことでしょう?」
「明日、お会いできませんでしょうか?」
突然に、すがるように両手を合わせる様が武蔵の脳裏に浮かぶ。
「明日ですか? うーん、そうですなあ……」
「申し訳ありません、無理なお願いを致しまして。まだ日にちも経っていないというのに、ご無理を申しました」
千夜子の溜め息に、艶を感じた。
どうにも気になる声だと、浮気の虫が騒ぎ出した。そろそろ銀座にでも足を伸ばすか、と考えていた矢先のことだ。
「待ってください、そうですなあ。明日というわけにはいきませんが、何やらお急ぎのようだ。
二、三日後ということなら。こちらから連絡しますよ。小夜子の状態も良くなっていることですし」
そして翌日、明日の夕方で良ければと、連絡を入れた。
「かしこまりました。五時過ぎでございますね。ご無理を申しまして、本当に申し訳ありません。
その時間に会社の方へお伺いさせていただきます」
臨時休業の札を出して
“何としても、話を決めなきゃ。ここが勝負よ、別れ道なのよ”と、気合を入れまくる。
最新モードに身を包み、派手目の化粧で気合い充分だ。
“何としても取り引きに応じてもらわなきゃ”と思いはするものの、
“立派なビルねえ。ええい! 千夜子、気後れしてどうするの。頑張れ!”と、ひるむ心に気合を入れ直した。
忙しなく動き回っている一人に声をかけた。
「すみません。社長さんは、お見えでしょうか?」
しかし「はあ? すみません、小売りはしてませんので。卸し専門なんですよ、富士商会は」と、にべもない。
「いえ、そうじゃないんです。お約束をしてあるんです」
「約束って、社長にですか?」
胡散臭げに、じろじろと見る。どう見ても、水商売関係に見えてしまう。
店先で押し問答を続ける二人に気付いた事務方の京子が飛んできた。
「ちょっと、だめでしょ! 店先で」
「いえ、この人が……」
「社長さんとお約束している、松尾千夜子と言う者ですが」
「お約束、ですか? 松尾さまですね」
どうも話が通じていないようだ。困ったことになったと思っている千夜子に、救いの神が現れた。
奥の倉庫から戻った竹田が「ひょっとして、美容室の方ですか?」と、声をかけた。
「はい、そうです」。やっと話の通じる人間が来たと小躍りしたくなる千夜子だった。
と、そのひと言に、聞き耳を立てていた者たちから、どっと歓声が上がった。
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