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敏洋’s 昭和の恋物語り
水たまりの中の青空 〜第一部〜 (四十六)
2020年12月16日
テーマ:テーマ無し
「アナスターシア。そろそろ、就寝タイムですよ。明日は、雑誌社の取材と対談が入っていますから」
夜更かし厳禁のアナスターシアは、前田に諭されベッドへ入った。
「Sayoko,Come here!」
一つ一つの単語を区切り、はっきりと発音するアナスターシア。
何とか、サヨコと意思の疎通を図ろうとする。
しかし茂作の影響で、英語の授業をさぼり続けた小夜子にはどうしても理解できなかった。
「一緒に寝ましょう、って言ってるのよ。イエスと言ってあげて。了解という意味だから」
背中越しにアナスターシアに抱き付かれて、なかなか寝付けない。
幼い頃からひとり寝を強いられてきた小夜子には、初めての経験だ。
体に異変を感じていた澄江は、心を鬼にして小夜子にひとり寝を強いた。
どんなに泣き叫ぼうとも、抱きかかえることのない澄江だった。
以来、小夜子は癇の強い赤児になっていた。
「Sayoko,Sayoko,……」
何やら話し掛けてくるが、分かるはずもない。
アナスターシアにしても、百も承知でのことだ。
二人と同室での就寝を申してだ前田に対し「No thankyou!」と、断った。
二人だけの一夜を共にしたいと考えるアナスターシアは、頑迷に拒否した。
他人の介在がアナスターシアには耐えられない。
常に監視役のように誰かが傍にいる日々を送るアナスターシアには、夜の就寝時だけが唯一の心安まる時間だった。
しかし小夜子だけとは過ごしていたいと願った。
小夜子とのコミニュケーションを図りたいアナスターシアには、眠りの時間が惜しくてたまらない。
言葉の通じない足かせがあるだけに、なおのことに焦れた。
アナスターシアの寝息が流れても中々に小夜子は寝付けない。
朝方になって、やっとウトウトした小夜子だった。
清々しい笑顔で「オハヨー,サヨコ」と、アナスターシアが起こした。
「小夜子さんのおかげで、ぐっすり眠れたらしいわ。ご機嫌のようよ」
目の下にくまを作っている小夜子に気付いたアナスターシアが、小夜子にメイクを施したいと言い出した。
「フン,フン,フフン」と、鼻歌交じりに嬉々としてメイクを施すアナスターシア。
目を閉じた小夜子も、昨日のことを思い浮かべて顔がほころんでしまう。
「Beautifull! Great!」
出来栄えに満足する、アナスターシア。
「きれいよ、小夜子さん。鏡で、見てごらんなさい」と、手鏡を渡しながら
“ほんとにこの子は、化粧栄えのする子ねえ。マッケンジーもさすがだわ。
あんな遠目から、見極めるんだから”と、羨望の思いを感じる前田だった。
ドキドキと、覗き込む小夜子。“昨日のように、きれいになってるかしら?”
ドキドキと、覗き込んだ小夜子が「あっ!」と、感嘆の声をあげた。
“これも、あたしなの? こんなに愛くるしいのが、あたしなの?”
昨日のショー時とは打って変わって、くるくると回る大きな目が強調されている。
百貨店のそこかしこに並べられていた、西洋人形に似た小夜子がそこに居た。
「ありがとう、ありがとう!」と、思わずアナスターシアの手を握る小夜子だった。
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