メニュー

最新の記事

一覧を見る>>

テーマ

カレンダー

月別

独りディナー

転居で高熱を出す父と息子 

2019年07月01日 ナビトモブログ記事
テーマ:家族

息子夫婦が、今日、主人の地元である札幌に転居した。

先程、全て滞り無く搬入が終わった、と電話があった。

今まで住んでいた東京の家から、引っ越し荷物の搬出等、大変な日々が続いたらしく、毎日睡眠が2時間位で、今38度くらいの熱を出して居る、と言って居た。

「こっちに来ると、何時も風邪で熱を出していたのが、大人になっても変わってないよ」と高熱の身で笑わせていた。


子供達が小学生だった頃まで、毎年夏冬は、主人の故郷に里帰りしていたものだ。

北国だから、東京に比べると寒くはあるのだけれど、いつも軟弱な息子だけ熱を出していた。

その頃の写真を見ると、従兄弟達の間で、一人だけパジャマを着ている息子の写真が何枚もある。


風邪の引きやすい体質なので、冬が近づくとすぐ厚着をさせてしまう、母親も思慮浅かったのだろう。

思えば、幼稚園から小学校まで、よく熱を出してお休みをした。

私から見れば、アウトドア派の少年だったし、幼稚園は楽しそうな様子だったけれど、まぁ家で好きな折り紙などに専念する方が、はるかに楽しくはあっただろう。


何故か、新しい学期の始まる日には熱を出していた。

雑な性格の母親は、全く気付いていなかったけれど、どうやらそれは、幼いながらの息子の作戦だったらしい。

確かに、主人に言われてみれば、お休みが終わる最後の夜は、お風呂から上がった後、中々パジャマを着ないで長い時間ふざけ回っていた。

その結果、翌日は熱が出てお休み、と言うのを経験上覚えていたのだと思う。

一歳違いの娘が丈夫だったので、そちらを基準にして考えてしまった浅はかな母親は、「又、お熱出ちゃったねぇ」と嘆くばかりだったのだ。


しかし、本人に、風邪ばかりひく体質は改善したい、という意識が徐々に芽生えたらしく、冬にも下着を着ないで自分を鍛えて、いつからか熱も余り出さなくなった。



「引っ越しは無事終わったけれど、高熱で寝ているらしい」と、娘にライン送ると。

「お父さんも、一段落すると高熱を出していたね・・」と返事が来た。


それで思い出したのは、18ヶ月と5ヶ月の幼児二人を連れて、アメリカに転居したときのことだ。

ニューヨークのケネディ空港から、タクシーで向かったのは中央バスターミナル。

国際空港で、乗ったタクシーの運転手が、「ホテルじゃ無いのかい?」と意外そうに聞いていたのが思い出される。

殆どが黒人だった乗客達の集まっていた、中央バスターミナルから、プリンストン行きのバスに乗って、約1時間。

まず、訪れたのはプリンストン大学の本部だった。


そこで、これから主人の所属する、工学部の場所を教えて貰って、キャンパス内を家族で歩いて移動していたら、工学部の秘書のおばさんが、本部から連絡を受けたらしく、車で迎えに来てくれた。

まずは大学のお部屋で一息ついて、何かお役に立てる事はありませんか、と聞いてくれたそのおばさんに、私が最初に口にしたのは、「紙おむつを、買いたいのですが・・」


それから、怒濤のような数日の間に、職員用のアパートに入居して、レンタカーした大きな車で家具を借りてきて、何とか落ち着いた処で、主人は高熱を出したのだった。

高熱を出すまで、頑張るものなのか、と責任感の薄い私は感心するのみだったが・・。


家庭を持つ男性には、私には想像がつかない様な、胆力の様なものがあるのだろうか・・。


男女同権、等とうそぶいている自分が、ちょっと恥ずかしくなった。



拍手する


コメントをするにはログインが必要です

PR





上部へ