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東京は暑かった　

2017年08月28日
テーマ：シニアライフ

今回の上京は、主人の叙勲で、旧職場へ私が遺族として戴きに行く、というものだった。

前日のお昼頃に、東京駅に着いた。
中学の友人達に会うのが目的だ。
まず、根津のお蕎麦屋さんに寄るつもりだったけれど、友人が自宅でランチを計画してくれたので、そちらへと直行した。

数年前にリフォームしたばかりの、素敵なお家。
階下も、ご両親亡き後、リフォームしたそうで、食後はそちらに移って、まるでカフェの様なお部屋でお茶を戴いた。

皆主人の同級生だし、その中の数人は葬儀に名古屋まで来てくれたし、共通の話題がたくさんあって、話は延々と弾んだ。
すっかり長居をしたけれど、それでもホテルに着いたのは八時頃だった。

やはり、主人の職場へ行く、というので無意識に緊張していたのだろう。
早々と眠りにつき、翌日に備えた。

約束の時間は午後二時だったから、午前中は何をしようかと色々考えていたのだが。
テレビをつけると、天気予報で「東京地方は今年最後の暑さです」と言っているのをきいて、出かけるのは止めにした。
慣れないスマホで、前日の友達にお礼のメールを書いたり、午前中はゆっくりと過ごした。

午後は駅まで、私もよく知っている方が迎えに来て下さった。
改札口で、待ち合わせていたのだが、外には黒塗りの送迎車が待っていた。
何を着ていこうか、随分迷ったけれど、一応色は黒系でまとめて、レースではあるがジャケットにしたので、ホッと胸をなで下ろす事ができた。

車中で、案内してくれた方が、メモを読みながら
「まず、奥様にはお茶をお出しして、暫くくつろいで戴き、それから○○長室で、授与があります。奥様のご挨拶、なんてのもありますよ・・」
今の時代だからセキュリティが厳しく、門から中に入るのに、まずチェックがあり、建物の中に入るにも、チェックがあって、雰囲気が物々しい。

でも、○○長さんのお人柄か、和やかな中で授与は終わり、暫く続いた雑談の中で、その方の息子さんが、私と同じ大学の後輩でチェリストだという事が判明。
思ったより、ずっと楽しい時間だった。
当然ながら、主人の偉業を次々と聞かせて貰えたし・・。

帰りがけ、勲章や筒に入った賞状を、紙バッグに入れて渡して下さった方に、
「これは、再発行されませんので、お気をつけてお帰り下さい」と言われた。
私から、緊張感が感じられなかったのだろうか・・。

さて、その後は大学の親友達と、飲み会を予定していた。
ナビ友さんに教えて戴いた、立川駅に近い居酒屋である。
友人が、近くに来るなら我が家に来ない？と誘ってくれたけど、居酒屋は中々行く機会が無いので、と強行したのだ。

その夜は、立川のビジネスホテルを予約した。
立川は、子供達が小さかった頃は、近くに住んでいたので最寄りの商店街であって、よく知っているつもりだった。
ところが、すっかり様変わりした立川駅は、一歩外に出ると、目の上にモノレールが走っていて、それはまるで、鉄腕アトムの未来都市図でも眺めている様であった。

目印の筈の、高島屋や伊勢丹は、場所も変わっていたのだと思う。

まずホテルに荷物を置こうと、簡略な地図を片手に歩き回るのだが、現在地がわからない。
スマホビギナーの私は、まだライン止まりで、ナビまでは使いこなせない。


半ば諦めて、今度は居酒屋を探すのだが、やはり現在地がわからないので、徒労に終わる。
仕方なく、初心に戻ろう、と立川駅へ向かって歩くと、かなり自分が離れたところへ来ていたことに気づく。
そのうち、偶然の様にホテルが目に入り、結局チェックインの時に、居酒屋さんを教えて貰って、やっとスタートラインに立てたのだった。

着いて、友人達の顔を見たら、ビールを頼むのがやっと、という位に疲れ切って、メニューの選択は友達任せ。
これで、役目は無事終わり、ホテルに大切な荷物も置いて、目の前に居るのは、頼りになるクラスメイト達で、半ば放心状態の私は、只ビールとお刺身に舌鼓を打った。

ナビ友さん、美味しいお店を教えて下さってありがとうございました。

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