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2017年07月10日 ナビトモブログ記事
テーマ:シニアライフ

「○○です」
受話器をとると、中学の同級生の声が聞こえた。


それは、ちょっとタイミングが悪すぎた。


葬儀が終わって数日たった頃。

主人の親友のスワヴェックからメールが来て、楽しかった日々を思い出し始めたときだった。

それまで、主人が亡くなってから、葬儀が終わるまで、私はずっと、対応モードだった。

「長かったので、やっと目的地に到達した様な感じです」等と、慰めて下さる方には、まあ気丈に対応していたのだが・・。

彼からのメールを読んで、相手の悲しみが伝わってくるだけに、私の中にも現実が、ひたひたと入り込んで来始めた。

そんな時だった。


いかにも、普段から重責に居て、名乗ることで相手が礼儀を持って対応してくれるのに、慣れきっている様なトーンの声。

主人とは、仕事上の付き合いもあったらしく、突然の訃報に驚いた数人の人達の説明が続き・・。

結局はお花を送りたい、という電話だったけれど、無神経にずたずたと入り込まれた気分だった。


葬儀が終わって数日後、大学のボート部仲間の友人が、訪ねて下さった。

その方は、6月下旬に名古屋に行くので会おうと、生前主人と約束していた方だった。

会えなくて残念だったその気持ちが、葬儀の時に、ボート部からの供花とは別に、個人名でも供花を下さっていた事から、よく伝わって来た。


その方が訪ねて下さった時は、私もとても楽しかった。

主人が会うのをとても楽しみにしていたし、普段からよく話を聞いていたので、一緒に寂しく思って、昔話を聞かせて下さってる感じが、素直に響いてきた。



それから、暫く経って・・。

高校の友人が、線香を上げたい、と電話を下さった。

失礼だけど、辞退させて貰った。

翌々日に同期会があるのは、私も知っていたから、同期会のお土産話にするつもりなのが、見え見えだった・・。


そして、昨日。

私は用心して、留守電の儘にして出ないで居たら、それは、アメリカに住んでいた頃のお仲間の一人からの電話だった。

「来週から名古屋大学で一週間程仕事があるので、その間に、線香を上げに伺いたい」旨が、述べられていた。


突然の訃報だから、驚いた気持ちはわかるけど・・。

何十年も会ったことの無い人が訪ねてきて、残された家族は会って嬉しいものだろうか・・。


先週、久々に教会へ行った。


牧師さんが、主人の弾き語りのユーチューブを見て下さったそうで、メールが届いたのだ。


葬儀に来て下さった教会員の方から、牧師さんのお耳に伝わっていたらしい。

さすが牧師さんは、淡々と「ようこそ、いらっしゃいました」という感じで、余計なことは仰らない。


勝手ではあるけれど、こんな時の対応こそ、それまでの生き方や考え方が表れるものだ、とつくづく思った。



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師匠のコメントのお返事になってませんね

シシーマニアさん

私も、電話が苦手です。
特に掛けるのは、相手の状況がわからないだけに、腰が引けます。

先日、留守電に亡き従兄弟の奥さんから、何年ぶりかのメッセージが入っていました。
これはきっと、高齢の叔母が亡くなった知らせだな、と思いこちらから掛けてみました。

まず、彼女の「お元気でした・・?」という言葉に、私は誘いだされる様に、「先週、主人が亡くなって・・」と答えると、「まぁ・・」というなり、言葉が続きませんでした。

そうなのです。同い年の彼女は既に、数年前に、私には従兄弟にあたる、主人を見送っているのです。

彼女の次の言葉は先輩として、心に響きました。
「○○子さん」と私の名を呼び、「今はご自分のからだが大切ですからね。これからは、前を向いて生きていらしてね」
「でも、一人で、元気でいてもね」と、私がちょっと駄々っ子の様に答えると、
「だからといって、思い通りに死ぬなんて出来ないのよ」

きつく聞こえる言葉が、真実という実感を伴って、私の胸に突き刺さりました。

2017/07/10 13:39:56

トラ。さん

シシーマニアさん

コメントありがとうございました。

我が家は、13年前に当地に越してきたので、知人の多くは東京です。
訪れたいと思う方は、事前に連絡をしてらっしゃいますが、突然の来訪は大変でしょうね。

この年になると、社交にもエネルギーが必要です。
主人の写真に「ゴメンね、お父さん」と謝りながら、辞退させて戴いています。

2017/07/10 13:04:15

電話嫌い

パトラッシュさん

電話をかける。
それは、相手を電話口に呼び出し、否応なく、その時間を奪うことです。
相手が、悲しみの中に居る場合は、その願っているところの、
静謐を乱す(壊す)ことでもあります。

弔意を伝えたい。
それなら、手紙が良いのです。
受け取った者は、随時に読める。
そして、何度でも、読み返すことが出来るからです。

手紙の効用。
それは、時に、対面対話にも、優るものがあります。
そこに手間ひまが、かかっているからです。
その手間ひまこそが、心です。
というわけで、私は手紙を多用しております。
(拙い字ながら、肉筆での)

そしてまた……
言葉は、多く発すれば、多く伝わるというものでもありません。
むしろ逆です。
寸言は、往々にして、多言に優るものです。
(と言いつつ、いけない。また長くなってしまった……)

2017/07/10 09:35:04

相手の立場に立って・・・

トラ。さん

シシーマニアさん、おはようございます。

相手の立場に立って行動するって事が大事ですね。

トラ家の場合は、前もって電話をいただければ、いついつの何時頃にとお知らせしましたが、突然来られる方が少なからずおられたのには、参ってしまいました。
ホントに、自分の都合だけで行動する人が多すぎます。

何も言わずに、普段通りに接していただけることが、一番心が癒やされました

2017/07/10 08:31:56

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