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敏洋’s 昭和の恋物語り

[舟のない港] (六十八) 

2016年07月03日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



 学生結婚だった社長は、大手の会社勤めを諦め、父親の経営するこの広告会社を引き継いだ。
十年前に他界してしまった父親が、多額の借金を残していた為にどれ程苦労したか、そして五年前に完済しやっと楽になれたと思った頃に、一人娘が単身上京してしまった。
両親共に反対したが、二人が共に仕事に忙殺されて躾を誤ったとこぼした。

 二人だけの生活が始まった途端に、なじり合いが始まった。
結局、夫人は仕事から離れ、カルチャーセンターに足繁く通い始めた。
そして、社長は事務員を愛人としてしまった。

 男には、社長の気持ちが痛いほどわかった。
男盛りの四十代である。悶々とした夜を過ごしたことだろう。
やはり、夫人が悪いと思ってしまう。

 少し落ち着きを取り戻した社長夫人は、着物の乱れ・髪の乱れを直した。
後ろ向きで髪のほつれを上げた時、そのうなじから成熟した 女の香が漂っていた。

社長より三歳年下であった。
不謹慎なと思いつつも、男はその色香に惑わされた。

「ごめんなさいね、とんだ修羅場を見せて。
ねえ、御手洗さん。これから、付き合ってくださらない。
お酒でも飲まなければ、今夜は眠れないわ。
どうせ、あの女の所に泊まってくるでしょうから」

「わかりました、お供します」
 返事をすると同時に、後悔の念が生まれた。
ただではすまないぞ、という気持ちが湧いてきた。

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