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敏洋’s 昭和の恋物語り

[舟のない港] (六十七) 

2016年07月01日 外部ブログ記事
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 年の暮れも迫った頃に、男にとって思いもかけぬ事態が起きた。
突然、広告会社の社長が失踪した。
事務員との愛の逃避行に走ったのだ。

愛人関係にあることは、男も知ってはいた。
といよりは、知らぬは夫人だけという状態だった。
しかし、社長夫人に知れることになり、会社内が修羅場と化した。

 納入を済ませた男が戻ると、事務所内は書類が散乱し、電話機・コピー機等も床に散乱していた。
事務員の姿はなく、社長と社長夫人の二人だけだった。

 男は唖然とした。
今にも、飛びつかんばかりの社長夫人を制して、社長をとりあえず外に出した。
半狂乱の社長夫人は、男をなじった。

「貴方、知っていたの? どうして、知らせてくれないの!」
 男は、必死に社長夫人を落ち着かせようとした。
「奥さん、落ち着いてください。ホンとなんですか? 誤解じゃないんですか?」
「誤解もへったくれもないわ。今、認めたのよ、あの人」

「認めたって‥‥」
男は、社長の決意の程を知った。
社長の愚痴はよく聞かされていた。

「夫婦二人だけになると、ひどいもんだ。
娘がなあ、『一人でやっていく!』と啖呵を切る始末で。
家出同然だったから、ショックも大きかったろうが‥‥」
社交ダンス等にのめり込み家事一切が手抜きになった、とこぼした。

「なにが辛いってさ、あれだよ、あれ。まるで相手にしてくれない。
誘っても、背を向けやがる。あげくに別室だとさ」
 まだ、四十代後半である社長にしてみれば、性欲の処理にほとほと困る、とこぼした。

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