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凧を作る男 

2016年01月23日 ナビトモブログ記事
テーマ:シニアライフ

何故か、主人は凧作りに取りつかれている。


最初は、私の出会う前。

ハンググライダーを量産して、一儲けするつもりであった、そうである。

ところが、試験飛行(自分が乗った)で失敗し、自ら軽傷してその企画はとん挫したのだ、と後から聞いた。


息子が幼いころは、日曜日に風が吹けば凧揚げ、穏やかな日はフレスビー、と遊びは決まっていた。

勿論主人のお手製である。

昔から、手作りが好きだったのだ。


そして、月日は流れて。

何を思ったか最近、主人は凧つくりに専念している。


最初、NASAに出張した時に購入した、所謂「kite」を飛ばしに行った。

近くに、電線がなくて広い公園を見つけ、病みつきになったのだろうか。

そのうち、既製品が飛ぶのは当然だとばかりに、多分飽きてしまったのだろう。


ここの所、主人は凧つくりに余念がない。


私は主人の、器用さの恩恵には浴しているけれど、その過程にはタッチはしない事にしている。勿論、わからないし。

昨年の今頃、主人はサイドボードつくりに、熱中していた。

我が家のテーブルは、二人暮しには結構広いのだが、それでも始末の悪い私はすぐ、新聞紙、ティッシュケース、ダイレクトメール、読みかけの本などを置いてしまう。

整理整頓派の主人は、私の雑物がテーブルの上から無くなるよう、サイドボードを作ったのだった。

リモコンを入れる、小さな引出しもあって、素人の私はその建てつけの良さに、まず感心したのだったが・・。

テーブルの高さに合わせて、時によってはテーブルを拡張できる様、サイドボードの上に、取り外し可能の一枚板のボードまで作った。

これはどうやら、主人関係のお客様達には、感銘を与えるに十分な代物だったらしい。

類は類を呼ぶらしく、主人のお仲間は、物置を作ったり、戸棚を作ったりするのが好きな人が多いらしくて、自分で経験した人から見ると、主人の成果の価値がわかるらしい。


そして、今は凧である。


朝食の時間、窓の外を見ながら天気の様子を眺める。

風が吹いていると、私まで嬉しくなる。

ある日は、「俺って天才だな・・」と、無口の筈の主人が言う。

そんな時は、余り質問はしない。

黙って、満足させておくに限る。


今日、週末の買い出しに行くと、ホームセンターにも寄るという。

細長いアルミの棒を何本か購入していた様子だ。

「あれ、凧は、作り直しかな・・?」


そういえば、部屋の境目にぶら下がっていた大きな凧は、姿を消している。

トライ・エンド・エラーは、誰にもあるのだ。


質問はしなったけれど、

「凧つくりりというのは、バランスが難しいんだよなあ。

日本の奴凧というのは、あれは長年の知恵なんだよ。」と説明してくれた。

余程、熱中しているらしい。


昨日も、外出から戻ると、凧揚げをしてきたらしい主人と鉢合わせした。

凧揚げって、そんなに面白いものなのだろうか・・。



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確かに、毎日が同期会、です。

シシーマニアさん

そうですね。

彩さんがおっしゃるように、同級生ですからどうしても友達づきあいから発展しない気がします。

まあ、離れた趣味を持つ家族を眺めていれば、少しは自分の世界が広がるのかもしれません・・。

一緒に歌舞伎を見に行く相手なら、違った楽しみがあるでしょうけれど、欲を言えばキリがありませんし。

2016/01/24 18:10:36

世の中には、知らないことがたくさんありますね

シシーマニアさん

SOYOKAZEさん、こんばんは。

そうでした。
やはりご自分で、色々造られるタイプでしたね。
仰る通り、夢中になれることは、幸せなことです。

主人の場合は、材質にも凝っているらしく、かつてハンググライダーを作った際には、パラシュート用の布を購入するので、ずいぶん苦労したそうです。
今回は、極薄の雨合羽を買ってきて、時代の流れを実感してい居る様子でした。

何に寄らず、簡単にものが手に入る時代ですよね。

ものつくりが好きな家族が居なかったら、私など全く知らず
に人生を終えてしまったと思える、世界です。

2016/01/24 18:06:22

面白がる心があれば、オッケーですね

シシーマニアさん

Reiさんの人生こそ、「ものつくり」は、切っても切れない存在でしょう。

門外漢ながら、完成した達成感とはまた違った、その過程の楽しみがあるだろう事は、想像がつきます。

これは、どの分野にも言えることかもしれませんね。
そして、其処が人生の面白さかもしれません。

全く離れた趣味の家族を見ていると、未知の面白さはあります。

2016/01/24 18:04:25

本人は独創的だと思っている様です

シシーマニアさん

師匠も、もの造りに熱中されるタイプでしたね。
およそ縁遠い私は、でも主人のお陰で、金物屋さんには親近感を感じる様になりました。

「えらい」とは・・。

師匠の言葉術は、方言も国境も越えて、もう無尽蔵ですね。

主人は、能動的な行動が好みなのでしょう。
歌舞伎やオペラに足しげく通う私に、「受動的なことで、よくそんなに楽しめるなあ」と申しておりました。

2016/01/24 17:48:35

タコ揚げですか・・(笑い)

シシーマニアさん

吾喰楽さんらしコメントありがとうございました。

遊びの好みには、性別があるのでしょうか。
それとも、只の個人差でしょうか。

主人の場合は、「誰かに与えられたものを、周りと一緒に」というのが苦手なのだと思います。
第九とか。団体旅行、とか。

まあ、こちらとしては、企画してくれれば、それに乗っかるだけですけれど・・。

2016/01/24 17:39:43

同級生夫婦の

彩々さん

なんともほのぼのとした良いお話し
でした!

きっとお二人は、いつでもあの
青春時代に戻れるのでしょうね。

お互い歳を重ねると、歳の差が無いほうが
楽しめるのかもしれません。
元気なら、二人でまた青春時代できるし…
羨ましい!

2016/01/24 16:12:48

手作りの凧

さん

おはようございます。

PTAにいた頃、親子で和凧を作り、それを揚げる催しを行いました。
凧は長方形の竹ひごと和紙でできています。
尻尾の位置や長さ、骨組みの歪みなどでバランスが少し狂っただけで、揚らないし、失速して落ちます。
嵌ったら、切りなく創意工夫を重ねるでしょう?

私も、物作りは好きです。
プリンターを乗せたキャスターボードは自作ですし、畑の物置造りの助手(作ったのは友人の大工さん)、そしてペンキはすべて私が塗りました。

何にせよ、熱中できるものがあることは幸せですね。

2016/01/24 09:17:09

物作り

Reiさん

手作り好きの器用なご主人で、羨ましいです。
私も、大きめのテーブルですが、つい色々置いてしまいます(^_^;)

手作りのよさは、世界にたった一つのオリジナルというところですね。
自分の好きなように作ることができますし。

私も手作り大好きですが、作る物自体より、作る過程が楽しいということもあります。

2016/01/24 07:36:35

少年の心

パトラッシュさん

好奇心を持つ。
確かめてみたくなる。
工夫する。
熱中する。
これらを長く持ち続けるのは、えらいことなのです。

「えらい」はgreatではなくdifficultです。
世間の多くの人が顧みない、そのdifficultに立ち向かう人こそ、
結果として、greatであるということが出来ます。

見守ってあげて下さい。
そう、貴女のその微笑みと共に。

2016/01/24 07:31:41

たこあげ

吾喰楽さん

おはようございます。

第九に反対したことに続き、ご主人の人となりや、ご主人との距離感が分かり、興味深く読ませて頂きました。
第九の次は、大工ですね。
そして、凧揚げ。
私も一時期、タコアゲにはまったことがあります。
凧上げではなく、蛸揚げですが。

2016/01/24 06:48:22

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