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独りディナー
西洋志向から見ると、正統的過ぎる・?
2016年01月16日
テーマ:シニアライフ
「母と暮らせば」という映画を見てきた。
思えば今まで、私は余り吉永小百合出演作を見ていない。
決して嫌いな女優さんではないのだけれど・・。
数年前、やはり山田洋次監督の「おとうと」を見に行ったけれど、あの時の私の目当ては、鶴瓶師匠だった。
基本的に私は、映画を見て笑いたいのだ。
今回、予告編で「離婚はつらいよ」という山田洋次監督の映画が宣伝されていたが、これは是非、時間が許せば見に行きたいと思う。
山田洋次監督の作品は、はっきりとしたメッセージがあるし、日本人の文化をしんしんと伝えてくれる。
山田作品で描かれる映像は、理不尽な理由によって悲しみを味わう人たちだったり、その中で健気に生きる庶民の強さだったり、私たちが受け継いできた、ひと昔、ふた昔前の生活が多い。
そして、其処には、貧しさもあるし、男尊女卑が自然に存在しているのだ。
歌舞伎好きな私が、どうしても明治以降の舞台に馴染めないのは、現代にも未だに根強く引き継がれている、そのリアルさに、魅力を感じないのだと思う。
吉永小百合という女優さんは、ポリシーがはっきりしている人に見える。
女優業で多忙な中、大検を受けて早稲田に入学、卒業を果たしたことからみても、その意志の強さが伝わってくる。
でも・・。
その吉永小百合の演じる、そういった理不尽な中に生きる日本女性像が、余りにも彼女にはまり過ぎている・・。
正統的過ぎる、と感じるのかもしれない。
今回の映画では、坂本龍一の音楽が、とても心に残った。
モノトーンかと思う程に、落ち着いた色調の、寂しいストーリーに、あの豊かで深い厚みのある音楽。
時折私は、まるで西洋のオペラの中で伴奏に出てくる、オーケストラを聴いている様な気分に陥った。
それは、もはや作曲者が、自分の「個性」を重んじているのではなくて、聴く人の耳に心地よい自然な響きを作り上げているからなのだ、とつくづく思わされる音楽だった。
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結局は、好みなのですけれど・・。
>戦争反対の抒情詩。
ぴったりの表現ですね。
実は私も、殆ど最初からティッシュのお世話になって、感動して帰ってきた一人です。
あの映画に共感しない人が、果たしてどの位いるでしょう。
山田洋次監督も、吉永小百合さんも、極端に言えば見る前からメッセージを伝えていますよね。
ちょっと、それが重かったのかなあ。
私はキムタクファンですから、山田洋次監督の「武士の一分」のDVDは購入して見ました。でも、繰り返して見たいとは思いません。これは、山田ワールドのキムタクだから。
結局好みの問題ですね。
こんなに、吉永小百合に関して考える時が来ようとは思ってもみませんでしたが、コメントを戴いたお蔭で楽しい体験をしました。
2016/01/17 15:28:14
師匠の予定されている文章、とても楽しみにしています
吉永小百合さんという女優に関して、今回ちょっと考えてみました。何故彼女は、映画界でここまで大切にされるのか・・。何処か、特別な印象を受けるのです。
例えば、八千草薫という女優さんが出演していると、私は楽しみになります。主役を張らないから重過ぎない、ということもあるでしょうね。桃井かおりが出演すれば、まず見に行きます。
何故、吉永作品は億劫になってしまうのか・・。
昔は(彼女は三才上です)彼女の表情を見て、少女趣味な女優さんだな、と何となくジャンル分けしていました。
あるとき、駒場高校生だった彼女が、ワンマンショーの様なテレビ番組に出演していました。
実に多才な人で、沢山のコーナーがあり、ピアノも弾いていました。ベートーヴェンの悲愴ソナタを弾いていた時の表情を今、数十年ぶりに思い出しました。
今から思うと、多才な彼女に対するジェラシーを、その時「少女趣味」という風に、片付けてしまったのかもしれません。
でも、彩さんへの辺コメに書きましたように、映画界でも小百合ストは健在そう、と思っている自分に気づきました。
2016/01/17 15:02:39
映画館は、シニアレディで満員でした
彩さんも、やはり吉永作品は見てない派ですか・・。
今回、何故なのだろうと初めて考えてみました。
小百合ストは基本、男性ですよね。
自分はその辺で、吉永小百合に乗り遅れたのかなあ、とも思いましたが。
監督も含めて、制作のスタッフ達は、かつての小百合ストだったのか・・とか。
何となくスタッフ達のそういった意識は、伝わってくるのですが・・。
でも、映画館を満員にしていた私世代のおばさん達は、何が目的だったのかしら。
ニノとも思えないし・・。
私は、師匠が薦めてくださった映画が見たいと思い、行きましたが。
2016/01/17 14:34:13
小百合さんだけでなく
あの映画では、息子の許婚だった娘さんも、小百合さんと同じカラーでした。
おっとりした長崎の言葉、バックの音楽と共に、戦争の愚かさ、非情さを、声を荒立てるのではなく、静かな哀しみとして描いていました。
戦争反対の抒情詩と、私は受け取ったのです。
その余韻は、長く尾を引きました。
小百合さんは何を演じても吉永小百合だと、私も思います。
でも、キムタクも、何を演じてもバラエティーでもキムタクだと思います。
そして、何れもそれでよいのだと思っています。
それほど、彼らの個性は、世に認められ愛されているからです。
芸達者で、如何様にも変化する器用な役者さんも、個性で熟す役者さんもいて、楽しいとも思っています。
2016/01/17 09:15:10
なるほど
はまり過ぎている。
という見方もあるのですね。
それが類型化につながり、リアリズムに特有の、
息苦しさと相まって、観客には負担となる・・・
と言うことは、あるかもしれません。
(私の場合は、あまり感じませんでしたが)
音楽は、よかったですね。
(と言いつつ、私は触れませんでしたが)
(触れられなかった)
技術的なことはわかりませんが、美しいと思いました。
映画を引き立てていたことは、確かです。
吉永小百合も坂本龍一も、大した才能です。
さらに、私とは、思想面で、共通するところがあり、
それから来る親近感が、お二人に対する評価を、
実態以上に引き上げている。
というところは、あるかもしれません。
(これを身びいきと言ってもいい)
吉永小百合については、近々、もう少し書いて見たいと思います。
昨日は出かけておりまして、コメントが遅くなりました。
2016/01/17 08:49:54
名女優か大根役者か!?
予告編しか観ていない者の独り言です。
お許しを…。
小百合ストと呼んでいる人には叱られるかも
しれませんが…
私も小百合さんの映画は観たことが有りません。
苦手意識がある女優さんなんですよ。
上映中の時間を検索したら、こちらは夜の部しかなくて…
また、半年も経たないうちにWowowでやるでしょう。
それを待つことにします。
シシーさんが以下のように思われるもう一つとして
>正統的過ぎる、と感じるのかもしれない。
女優さんと言えども、子供を持たない女性が、
しかも、子を亡くした年老いた母が演じ切れるかと思うと、
偏見だといわれても、疑問符が付きます。
頭脳明晰な女優さんだからこそ、路線を踏み外さない計算が
働き、正統的すぎるほどに演じてしまうのかもしれません。
演技でしか無いだろうと思ってしまうだろうと
自己分析してしまいそうです。
>聴く人の耳に心地よい自然な響き
それを作り出せる音楽家が居るように、俳優と
言われる表現者からも、心に響くものを残してくれる
と、拍手喝采となるのですが。
2016/01/17 08:36:17