メニュー

最新の記事

一覧を見る>>

テーマ

カレンダー

月別

敏洋’s 昭和の恋物語り

長編恋愛小説 〜水たまりの中の青空〜(十九)精一杯のもてなしをしたつもりだった 

2015年12月20日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



彼の前にお膳を置いた早苗は、お屠蘇を差し出した。
「なんだよ、早苗がするのか? お母さんを待つよ」
「おばさんに、頼まれたんだもん。少し遅くなるからって、お願いされたもん。
さあ、おじいさんが起きる前にすませようよ」
「わかったよ、ほらっ」

ぞんざいな口調で言う彼に、早苗の表情が見る見る曇り始めた。
早苗としては、精一杯のもてなしをしたつもりだった。
しかし、彼は突っ慳貪な態度を取ってくる。
「そんなに、イヤなの。早苗じゃ、ダメなの…」
早苗の目から、大粒の涙が溢れた。
畳に突っ伏して泣き出した早苗に、彼は慌てた。

「すまん、すまん。僕が悪かった。勝手が違うんだよ、今日の早苗は」
早苗の背に手を掛けて、謝った。
「お兄ちゃんのためにって、一生けんめい、がんばてるのに」
「ありがとうな、感謝してるよ。ホントだよ、良くやってくれてるよ。
だから顔を上げてくれよ。いつもみたいに、笑顔を見せてくれよ」

彼は必死の思いで、早苗に謝った。
早苗には、何の非もないのだ。
彼の気まずさからの、言動なのだ。
戸惑いからの、悪態なのだ。

>>元の記事・続きはこちら(外部のサイトに移動します)





この記事はナビトモではコメントを受け付けておりません

PR





掲載されている画像

    もっと見る

上部へ