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敏洋’s 昭和の恋物語り

長編恋愛小説 〜水たまりの中の青空〜(十九)男の恥、よ 

2015年12月15日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



昨夜の雪が嘘のような晴天だった。
道端に残っている雪が、大雪だったことを証明しているだけだ。

車の行き交う道路は、もう殆ど乾いている。
時折チェーンを巻いた車が走っている所を見ると、裏通りには未だ残っているのかもしれない。

彼が目覚めた時には、既に真理子の姿はなかった。
あの日のように、走り書きのメモがテーブルに残されているだけだった。

 おはよう、タケシさん。
 先に、帰ります。一緒に帰るのは、やはりまずいでしょうから。
 今年は、お互いに良い年になると、いいですね。
多分真理子は、坂田さんの元に 嫁ぐことになると思います。
もうこれで、お会いすることもないでしょう。
 どうぞ、お元気で、ね。             真理子
 
 PS:据え膳喰わぬは、男の恥、よ。

最後の文字は、真理子の精一杯の気持ちだった。
彼にしてもその気がない訳ではなかったが、婚約したも同然の真理子では、一歩引いてしまった。

もっとも体調が万全でないことも、気持ちを萎えさせていた。
二日酔いならぬ一日酔いとでも言うのか、頭がガンガンと鳴り響いている状態に悩まされ続けた。

彼との最後の逢瀬を、こんな形で終わることに不満な真理子だったが、辛そうに顔をしかめている彼を見ては、諦めざるを得なかった。
しかし朝の目覚めは、清々しいものだった。
微かな寝息を立てる彼の胸に顔を埋めながら、
“これで、良かったんだわ。きっと、後を引いたに決まってるもの”
と、納得させた。

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