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独りディナー
「くるみ割り人形」を見た日
2015年12月08日
テーマ:思い出すままに
来週企画しているミニコンサートで、チャイコフスキーの「くるみ割り人形」を一曲演奏するので、数年前の超タイトな旅行を思い出した。
主人のお供で、チェコのブルノへ行った時。
ブルノは二度目だったが、前回はプラハから南下して、ウィーン行きの電車に乗って行ったのだった。
その時は正直、ブルノで降りずに、そのまま終点まで乗って行きたい気分だった。
今回は、まずウィーへ行き、其処から電車で北上するという、コースを選んだ。
最初の日は、ウィーンに一泊することになるので、私は早速、オペラ座の予定表をネットで検索した。
生憎、その日はオペラではなく、バレー「くるみ割り人形」の公演日だったが、私はやはりオペラ座の雰囲気が味わいたくて、予約した。
東京からだと、ウィーンへは直行便があるのだけれど、当地からは何処かで乗り換えねばならず、フランクフルト経由のコースを選択。
当日夕方ウィーンに到着するので、あらかじめオペラ座には、「チケットは、公演当日オペラ座で受取りたい」とメールで伝えてあった。
飛行機の到着時間を考えると、バレーの開始時間はぎりぎりだったけれど、オペラ座に近いホテルを予約して、万全の準備は整えたのだ。
ところが、飛行機とは当てにならない乗り物で、フランクフルトの乗り換え地点で、ウィーン行きの飛行機の出発が、一時間程遅延したのだ。
一時間ほどのゆとりがあると、思い込んでいたのが、突如、開始時間に間に合うか否かの、緊急事態に陥ってしまったのだ。
フランクフルトでの入国審査が済むと、ウィーンでは同じEUなので、入国は至極簡単にすみ、即タクシー乗り場へ。
ここで、外国人と見くびられて遠回りでもされては、と思った私は、運転手に知ってる限りの知識を披露して、だまされないように先手(?)を打つ。
ホテルで、主人がチェックインしている間に、私は鞄から、オペラ用の服装を特別に包んである風呂敷を取り出して、準備を整えた。
部屋に入るなり、大急ぎでドレスアップして、すぐに部屋を出る。
オペラ嫌いの主人が同行しなかったのを、その時ほど有難いと思ったことはない。
其処からは、勝手知ったるウィーンのオペラ座。
予約チケット売り場に着いたのは、公演開始5分前であった。
時間が時間なので、名前を言うと、すぐチケットを渡してくれた。
そんなこともあろうかと、通路からすぐの座席を予約しておいたので、座った直後に場内が暗転した。
大体、演奏会は5分押し位で始まるのが普通なので、何とかゆったりげに、演奏を楽しむ事が出来たのであった。
でも、今となっては、公演そのものよりも、綱渡り的に間に合った満足感ばかりが思い出される、「くるみ割り人形」観劇の一日であった。
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オペラ座の椅子も、電車内の椅子も
彩さんにとっては、いかにもリラックスできたのでしょうね。
又、良い音楽を聴くと眠くなりますしね。
でも、あのオペラ座の雰囲気は素敵ですよね。かつてのハプスブルグ帝国の面影がしのばれる、空気があります。八十歳くらいの老婦人が背中のあいたイヴニングドレス着て、知人と頬にキスをして挨拶している様子等を見ると、文化の重みとか伝統を感じてしまいます。
2015/12/09 10:56:43
操り人形の気もあります
師匠、毎回笑わせていただいています。
「綱渡り人形」とは!
若いころの自分そのままで、吹き出してしまいました。まあ、自らは「キリギリス」と呼んでいましたが・・。
オペラやバレーは、幕が上がると中途入場はできないのです。特に「くるみ割り人形」は二幕ものでしたし・・。
因みに、ボックス席は、かつての王侯貴族のファミリー席でしたから、出入り自由だと思います。余り縁がないので、記憶はあいまいですが。
歌舞伎座の途中入場は、いかにも芝居小屋的雰囲気で、個人的には好きです。音楽の様に雑音を気にしない場だからでしょうか。
2015/12/09 10:48:54
クリスマスは夢がありますね
星の砂さん、こんにちは。
コメントありがとうございました。
「くるみ割り人形」は、クリスマスの気分を盛り上げてくれますね。
チャイコフスキーの音楽が又美しくて、童話をキラキラと輝かせて、聴かせてくれます。
2015/12/09 10:34:25
私も思い出しました
シシーさんにとってウィーンは旅先というより
青春時代を過ごした想いで深い土地でしょうから
こうした綱渡り状態も、当然、当然と思う
満足感、よく解ります。
それもこれも含め、シシーさんならではの国際色豊かな
こぼれ話、ウィーンも、カナダも…身近に感じられ
楽しみです。
そうそう、20年以上前にウィーンに旅し、到着次の日に
このオペラ座でのオペラ鑑賞をしましたが、私メ、時差ボケも
手伝ってか、暗いのをいいことに、ほとんど船を漕いでました。
一緒に行った友達につつかれながら(笑)
2015/12/09 10:32:00
パズル的に・・。
若い時は、綱渡り計画も、どこか自負心があったりしていましたが(時間的、というより経済的・・?)
年齢を重ねてからは、避ける様にしてはいます。
吾喰楽さんは、未だに綱渡りですか・・。
気がお若いのみならず、きっと体力に自信がおありなのでしょうね。
綱渡りを乗り切るには、パズル的な面白さはありますよね。
2015/12/09 10:30:49
お見事!
滑り込みの顛末を読みながら、シシーマニアさんが、
バレエを踊っているような錯覚を覚えました。
題して「綱渡り人形」
いやあ、見事なものです。
歌舞伎では、遅れて来る客を、寛容に受け入れています。
(係員が、座席まで案内し)
(それを、私は時たま、睨んでやるのですが)(笑)
オペラ、バレエは、暗転したらもう、入れないのでしょうね。
2015/12/09 07:38:02
綱渡り
こんばんは。
“綱渡り的に間に合った満足感”、とても良く理解できます。
最近、私も綱渡りが多いんですよ。
この先も、綱渡りがあり、如何に乗り切るか、思案橋ブルースです。
2015/12/08 23:01:22