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敏洋’s 昭和の恋物語り

長編恋愛小説 〜水たまりの中の青空〜(十九)鎮守様を祭ってある神社 

2015年12月05日 外部ブログ記事
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鎮守様を祭ってある神社では、境内の所々にかがり火が焚かれ、幽玄さを漂わせている。
本殿に続く参道脇には石灯籠が多数あり、それぞれに灯火がゆらゆらと揺れている。
君代の説明では、それぞれの本家が灯りを入れているらしい。

鳥居の下には、ちらほらと人が集まっていた。皆が皆、口々に
「寒い、寒い」と言い合いながら、足をばたつかせていた。

「お晩でえす」
かがり火に手をかざして、少しの暖を取っている年寄り連に声をかけながら、高木を先頭にして本殿へと向かった。
社務所とは名ばかりのテント下で、長老たちがストーブで暖を取っている。

「お晩です。毎年、お疲れさまです」
「おゝ、高木さんちの坊か。どうじゃいの、具合は?」
「はい、お陰さまで順調です」
「ほおほお、そりゃいい。まあ、大事にしてやんなっせい」

それぞれが参詣を済ませた後、大きなかがり火の傍へと陣取った。
一人一人、長老たちに軽く頭を下げて高木の元に集まった。
彼が頭を下げた時、長老の一人が声をかけてきた。

「茂作さんは、どうじゃいの」
「はい、相変らずです」
「大事にしてやってくれの。わしらも、いつ呆けるか分からんしの」

「小夜子さんも大変じゃろうが、しっかり面倒みてやってくれと、なあ」
竹田家のもう一つの分家から声がかかった。
ほとんど行き来がなく、最近戻ってきたと聞かされていた。
彼はそのまま黙って、頭を下げて通り過ぎた。

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