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敏洋’s 昭和の恋物語り

長編恋愛小説 〜水たまりの中の青空〜(十九)正直のところ辟易する彼だった 

2015年11月29日 外部ブログ記事
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「ほらっ、空けろよ。そうか。男の酌より、女性の方がいいか。君代さん、頼むよ」

彼は、君代のお酌で盃を重ねた。
そこはかとない色香を漂わせているのは、和服のせいだけではないように感じた。

どちらかというと姉御肌なのだが、佐知子のように先陣を切るタイプではなかった。
一歩下がって、雰囲気に流されることなく対処することが多かった。
そんな君代に浮いた話の一つも出ないことが、彼には不思議でたまらなかった。

「ミタライ君も、たいへんね。
おじいさんの具合は、どうなの? 
早苗ちゃんだっけ、かよってるんですって? 

良し悪しなのよね、それも。
おじいさんのね、お母さんに対する敵対心が、消えないのよ。
頼れるひとがお母さんだけだと、そういった気持ちも変わるでしょうにねえ。

といって、親切心からのことだから、むげにもねえ。
行く行くは、嫁入りするつもりなんでしょうから」

「正直のところ、判断つかない面があるんだよね。
早苗が来てくれることで、おじいさまは落ち着いてくれるし。
といって、早苗とどうのこうのという気持ちにはなれないし。
妹なんだよね、どこまで行っても」

会う人ごとに、早苗との結婚話が出ることに、正直のところ辟易する彼だった。
彼にとっては「またか…」と思うことなのだが、相手にとっては気になるところであり、おめでたい話でもある。

ご多分に漏れず、この地でも若者離れが続いている。
一人でも残ってくれること、更にはUターンする若者が増えることは、ありがたいことなのだ。

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