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敏洋’s 昭和の恋物語り

長編恋愛小説 〜水たまりの中の青空〜(十九)心の汚れすら凍らせてしまう 

2015年11月23日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



外に出ると、満天に星が瞬いていた。
光り輝くネオンもなく、都会では見られない程の数多の星が見られた。
故郷に帰ると、如何に都会が汚れているか良くわかる。

星の数だけではなく、空気もまた冷たい。
呼吸をする度に、鼻の粘膜にひりつきを感じる。
しかしその冷たさは、体の中の汚れをいや心の汚れすら凍らせてしまう。

そして体の外へと排出してくれる、そんな思いにかられる彼だった。
就職に有利になるからと由香里の気持ちを利用しているのではないか、そんな思いが彼を悩ませている。

家庭教師の己であり生徒の由香里であり、恋愛の対象とはなり得ないということを、早く告げなければと思う己と、純真な少女の心をもてあそびたいという悪魔の心が救っている己とが同居していることを認めざるを得ない。

しかしそのことを告げた途端に、家庭教師のアルバイトを失いすぐにやってくる就職についてまで失ってしまう。
それもやむなし、この冷たさが決断を迫る。

月明かりで照らされた道を、コートの襟を立てながら足早に歩いた。
?木の家までは、徒歩で二十分近くはかかる。マフラーを頬被りし、口元に巻きつけた。
“こんな格好で歩いたら、あっちでは犯罪者と間違えられるかもな”

そんな思いにかられながら、体が急速に冷えていくのを感じる。
冬用のスニーカーでも、足元が底冷えする。思わず、駆け足になっていた。
静寂の中、足音が響き渡る。そこかしこから、犬の鳴き声がし始めた。
しかし、誰一人として咎める者はいない。
彼はひたすら走った。突然、後から車のクラクションが鳴った。
慌てて道の端に寄った彼だったが、車はそんな彼の横に止まった。

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