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敏洋’s 昭和の恋物語り

長編恋愛小説 〜水たまりの中の青空〜(十八)起っきろお! 

2015年10月25日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



「起っきろお! 目がくさっちゃうぞ!」
茶目っ気たっぷりの由香里の声で、目が覚めた。
布団の上にまたがりながら、由香里がキスをせがんできた。

「こら、こら。悪ふざけが過ぎるぞ」
軽く由香里の頭を小突いた。
「おはようのキスぐらい‥‥」

口を尖らせる由香里は、あからさまに不満そうだった。
昨日のことで、由香里は恋人気分に浸っている。
“まずかったなあ”
後悔の念が湧き起こる彼だったが、時を戻すわけにもいかない。
毅然とした態度を取り続けるしかない、と戒めた。

「おはようございます。昨夜は、アンカをありがとうござました」
「ごめんなさいね、なかなか見つからなくて」
「いえ、助かりました」
そんな会話を交わしていると、陰鬱な表情で父親が帰ってきた。
母親に声を掛けると、奥の部屋で暫く話し込んだ。

「由香里‥‥」
部屋から出て来た父親が、厳しい顔付きで
「お父さんなあ、これから会社に戻らなくちゃいかん。
いや、由香里は帰らなくていい。
ただな、お母さんに送ってもらうから、お母さんも今夜はこちらに戻れないんだ。
お千代さんにお願いしてきたが、一晩だけ我慢してくれ。
今夜は、お千代さんが面倒をみてくれる」
と、由香里に告げた。

「どうしたの?」
不安げに問い掛ける由香里に、「うん、ちょっとな‥‥」と、父親は言葉を濁した。
「とに角、すぐに帰らなくちゃいかんのだ。
先生、由香里を頼みます。明日には、家内を戻します。その間、由香里をお願いしますよ」
頭を下げる父親に、彼は「大変な事が起きたんですね、分かりました」と、答えた。
只ならぬ事態であろう事は、その表情から察せられた。

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