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敏洋’s 昭和の恋物語り

長編恋愛小説 〜水たまりの中の青空〜(十七)もう少し召し上がらない? 

2015年10月22日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



「ねえ、先生。もう少し召し上がらない? それとも、こんなおばさんではだめかしら」
妖艶な目付きで、彼を見つめてきた。
思わず目を逸らしながら、黙ってビールをコップに受けた。

「ねえ、先生。由香里のこと、どう思います? 
いえいえ。生徒としてではなく、女姓としてです。
あの子を見てると、いじらしくて。

本当に先生のことが好きなんですよ。
もう涙ぐましいほど、先生に認めてもらいたくてがんばっています。
おかげで成績の方も、グングン上がりました。
手伝いも、しっかりとしてくれます。

ただねえ、反動がこわいんです。
先生もお若いし、恋人も居らっしゃる事だしねえ。
由香里には、一本気なところがありましてね。
こうと決めたら一直線なんです。
もう周りのことなんか、まるでお構いなし。

ちょっと最近、不安な面があるんですよ。
この間なんか、『お母さんのファーストキスは、いつだった?』なんて、聞くんです。
まあね、わたしの時代は現在とちがいますから。
それに昨夜も、ドキッ! とするような事を。
『初体験はいつ? お父さんだったの?』
もう、矢継ぎ早の質問で。ほんと、返事に困りましたわ」

彼は母親の意図を量り兼ねた。
彼を酔わせて本心を吐露させようとしているように見えた。
あくまで生徒として見ているのか、それとも女性として意識し始めていないのか。

そのことを確認したいのではないか、と思えた。
案外に、キスぐらいはしただろうと考えているように思えた。
そして、一線を超えたと思っているのだろうか、とも危惧された。

“いっそ、つい先ほど”と、告白しようかと考えた。
しかし口にすべきではない、と考えた。
確信があってのことではなく、探りなのかもしれない、と考えた。
由香里が漏らしてしまえばそれまでだが、己の口から言うことではないと、逃げた。

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