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敏洋’s 昭和の恋物語り

長編恋愛小説 〜水たまりの中の青空〜(十七) ほろ酔い気分の父親は 

2015年10月04日 外部ブログ記事
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途中立ち寄ったサービスエリアで買い求めた缶ビールで、ほろ酔い気分の父親は饒舌になっていた。
「もっとも、あれの相性が良かったことも、ありますがね」
「何ですよ、お父さん。そんなことまで、お話にならなくても」
少し顔を赤らめながら、母親が窘めた。

「お父さん、少し飲みすぎじゃありませんこと。
全くもう、ご自分では運転をなさらないことを良い事に。
聞いてくださいな、先生。
主人と来たら、免許証を持ち合わせていませんのよ。
その理由というのがふるっているんですの。
『俺は将来、重役になる。お抱え運転手を持つ身になるんだ。だから、運転はしない!』ですの。
入社して二、三年目の頃ですのよ」

「しかし、そうだろうが。五十にして部長職だ。取締役も、近い。
私はね、先生。有言実行の男です。やると言ったら、やるんです」
後部座席の彼から見ても、酔いが回っている様が見て取れた。
程なく大きないびきが、車の中に響いた。

「済みませんねえ、先生。先生とのご旅行を一番楽しみにしていのは、ほんとは主人なんですの」
「いえ、とんでもないです。僕の方こそ、厚かましくご一緒させて頂きまして。
由香里ちゃんの受験勉強は、しっかりとやらせて貰いますから」
「あら、あら。それは、方便なんですよ。第一、由香里は何も持ってきていませんもの」
そんな母親の言葉に、彼は唖然とした。
何を目的として誘われたのか、皆目見当が付かなくなってしまった。
不安な思いが、彼を襲った。

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