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敏洋’s 昭和の恋物語り

長編恋愛小説 〜水たまりの中の青空〜(十七)いこうね 

2015年10月01日 外部ブログ記事
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「そんなの、あたりまえよ。由香里が好きになったせんせえだよ。
でも、いいの。由香里、お母さんみたいに、ステキな女性になるから。
待っててね、せんせえ」
「あらあら、素敵な女性だなんて。ありがとう、由香里ちゃん。さっ、じゃあ出発しますよ」

遊園地での由香里を思い出した彼は、由香里の言葉にハラハラさせられた。
“合格したら、きっとよ”
その約束がうふふ…と言わせたのだろう、そう彼には思えた。
父親にその事を知られたらと思うと、冷や汗物だ。

父親は気が付かないようだが、母親はにこやかに笑っている。
「どちらに行かれるんですか?」
話題を変えるべく、彼は唐突に尋ねた。

「いいところよ、せんせえ。すごくしずかなところ。着いてからのお楽しみだね、お父さん」
「そうだな、内緒にしておくか」
「あ〜あ! あそこに、せんせえとふたりだけで行けたら、サイコーなんだけどなあ。
ねえ、お父さん。雪、降るかしら。おととしだっけ? 雪がちらついてきたのは。
ロマンチックだったなあ、あの温泉は。
由香里ね、決めてるの。好きな人と二人だけで、入ろうって」

「由香里、穏やかじゃないな。結婚前は許さんぞ」
真顔で、父親が窘めた。
「そうですよ、由香里ちゃん。
冗談にも、そういうことを言ってはいけません。
御手洗先生も、困ってらっしゃるでしょうに」
「はあ〜い。不純異性交遊は、絶対にしません」

半ばしょげ返りながらも、明るく返事をした。
しかしそんな言葉とは裏腹に、由香里は彼の太腿に指文字を書いた。
“いこうね”

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