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敏洋’s 昭和の恋物語り

長編恋愛小説 〜水たまりの中の青空〜(十六)行って来て。楽しんで来て 

2015年09月04日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



指差す先を見ると、数人のグループが一人の女性を介抱していた。
飲みすぎたらしい女性が、苦しそうにうずくまっている。

「どうするよ」
「どうするったって、弱ったなあ」
「チーフ、からまれてたもんなあ。課長、酒癖悪いもんなあ」
「何時だ、今?」
「えぇっと、一時ちょい前だな」

小声で話しているのだが、良く聞こえる。
「ねえ、ねえ、どうするぅ? 」
「帰ろうかあ、チーフがこんなだし」
二人の女性が、お互いの顔を見やりながら話した。
「えぇっ?! そ、そんなあ。これからじゃ、ないか」
「そうだよ。やっと、おじさん連から開放されたのに」
「カラオケに行こうよ。ねっ、若い者同士で盛り上がろうよ」

慌てて男達が、口々に引き止めにかかった。
「大丈夫、もう大丈夫よ。出す物出したら、楽になったわ。
一人で帰れるから、行って来て。楽しんで来て、ねっ」
うずくまっていた女性が、少しふら付きながらも立ち上がった。

「帰って来い、武士」

突然、茂作の声が耳に響いた。
振り向けば、すぐ後ろに茂作が居るような気がした−そしてその傍らに、にこやかに微笑みかける母親が立っているそんな気がした。

思わず振り向いたが、誰も居ない。
手を振る女性が、居るだけだ。
その視線の先を見ると、先ほどのグループが嬌声を上げながら、歩いていた。
そのグループが角を曲がって見えなくなると、辛そうな表情をしていた女性が
「やっと、開放されたわ。全くもう、早く行って欲しいわ。
付き合いきれないわよ、あんな男達なんか」
と、毒づくのには驚かされた。

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