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敏洋’s 昭和の恋物語り

長編恋愛小説 〜水たまりの中の青空・第一部〜(十四) 小ぢんまりとしたバー 

2015年06月22日 外部ブログ記事
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岡田に連れられて入った店は、カウンターだけの小ぢんまりとしたバーだった。
五人程も座れば、満席となってしまう。
三十代前半に見える女性が、一人で切り盛りしていた。

「ここはね、御手洗君。私の、命の洗濯場所なんですよ。
いつもは、一人で来るんですがね。今夜は、特別です。
このママはね、若く見えますが実のところは四十を越えた女性なんです。
私も騙された一人でしてね。
実に、お化粧が上手いんです」

「こらこら、岡ちゃん。騙すだなんて人聞きの悪いことは言わないの! 
いらっしゃい、お二人さん。
さあ、奥に入って頂戴ね。
次のお客さんの為に、入り口は空けておきたいから」

おしぼりを差し出しながら、二人を奥に誘い入れた。
「珍しいわね。岡ちゃんに、お連れさんがあるなんて。
岡ちゃんは、ここでいいの。お客さんが来たら、カウンターに入ってもらうから」
「おいおい。又、こき使うつもりかい?」
相好を崩す岡田だった。

「岡田先生、お手伝いされているんですか? 
ひょっとして、岡田先生のいい人だったりして。先生も、隅に置けませんね」
「ハハハ。だったら良いんですがねえ。中々色好い返事を貰えないんですよ」
「なあに、岡ちゃん。私を狙ってるの? 
だったら、もっと足繁く通ってくれなくちゃ。
月に一度や二度じゃ、だめよ。ビールで、いいわね?」

「ご夫婦かと思いましたけど、違うんですか?」
「援護射撃をありがとう、やっぱりお誘いして良かった。やっぱり、男にしか男の気持ちは分からないんですな」
いそいと中に入っていく岡田だった。

「ええっと、お名前は何ておっしゃるのかしら?」
コップにビールを注ぎながら、ママが二人に尋ねた。
「小原です、小原涼子です」
「僕は、御手洗です」
軽く頭を下げながら、ビールを受けた。

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