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2015年06月22日 ナビトモブログ記事
テーマ:シニアライフ

昨日まで、主人のお供で東京へ。

ほぼ一年ぶりである。

昨年の六月に、二台ピアノの演奏会をして以来だ。


今回は、日程が決まってまず、中学のクラスメイト五人にメールを送った。

するとノリの良い彼らから次々と返事が来て、ほぼ一時間以内には、全員が都合をつけて集まってくれる算段がついたのだった。


着いた直後は、母校のキャンパス内にある美術館へ行く事にしていた。

旧友の御嬢さんの作品が、大学に買い上げられたという、その油絵が見たいと思ったのだ。

丁度企画展が開催されていて、入場券売り場で「常設展の作品も、展示されていますか?」と念のために訊いてみた。

すると、常設展というものはなくて、卒業生のお買い上げ作品は、卒業式前後の限られた時期にのみ展示されるのだという。

其処の入場料には生憎、シニアプライスの設定がなかったので、1500円も払って企画展を見る気が急に失せてしまった。


キャンパス内には、ロダンのバルザック象が木々の狭間に立っている筈なので、守衛さんに場所を確かめて、久々に対面してきた。

同じものが、当地で私が教えていた大学にも、野ざらしで立っていて、お馴染みなのだ。


駅から大学へと向かう公園には、企画展効果なのか、私の様に好奇心の強そうな中高年の人々が大勢歩いていた。

もしかしたら、音楽学部でも、何かの演奏会があったのかも知れない。

随分開放的になったものである。


帰り道は、広い公園を散歩した。

学校帰り、広場にあるベンチに座って、池の噴水を眺めていた若いころを懐かしく思い出しながら・・。

パリのリュクサンブール公園等、未だ見ぬヨーロッパの街の様子に思いを馳せながら、色々夢見て長いこと座っていたものだった。


木がこんもりして、いくつかの信号ができて、スタバや他にもカフェが増えていたけれど、公園内は失望する程の変化は見られなかった。


たっぷり時間があったので、国立西洋美術館の前庭にある、ロダン作「カレーの市民」も眺めて行くことにした。

学生時代には、鉄柵ごしに見ることができた前庭だったが、現在は木々が生い茂っていて、外からは覗けない。

すると、偶然後ろにいた高齢の二人組が

「知ってる? ここは65歳以上は入場無料なんだよ」と言っているのが聞こえてきて、それで迷うことなく門の中へ。


「カレーの市民」という群像は、大原美術館や、当地にある山崎美術館でも、単体で見ることができる。

でも、これは群像であってこそ、ロダンの不屈の意図が表現できる作品だと思うので、久々にまとめて眺めることができて嬉しかった。


レンブラントの「夜警」と似たような精神で、依頼主の趣旨に背いた作品。

バルザック象にも、そういったエピソードが残っている。

そういった作品からは特に、強い気迫が伝わってくる気がして、見飽きることがない。


ロダンの「考える人」や、「地獄の門」も久々に見て、ロダン・オン・パレードの日であった。


西洋美術館では、企画展が開催されていなかったので、幸い観覧者の数も少なく、館内では本当にゆっくりと見回ることができた。


常設展の学生の入場料は、130円である。

これならば、美術学部の学生等、繰り返し入って学ぶことができるだろうなあ、と羨ましく思った。


今回は、カルロ・ドルチという1600年代の画家による「悲しみの聖母」が、強く印象に残った。

聖母の表情も美しく、何と言ってもマントの深い青の色が、目に残っている。

新着の作品らしい。


フェルメールの作品と思われるという、新着作品もあったけれど、こちらは特に印象に残らなかったなあ。


それから、頃合いを見て、クラスメイト達が待つ表参道へ向かった。



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私は「常設展」派、です。

シシーマニアさん

彩々さん、コメントありがとうございます。
美術館は楽しいですね。特に私は、閑散とした美術館が好きです。
聖母マリア、検索なさったのですね。
青は特別な意味を持っているそうですね。素晴らしい色調でした。

学生料金が130円にも、感心しました。無料でも良い位ですよね。
私が留学していた頃は、ヨーロッパの美術館では殆ど、学生料金は無料でしたので、何度でも繰り返して通うことができました。素晴らしい啓蒙だと思います。

私の場合、キリスト教は西洋文明の基盤だから、宗教というよりはそれらの背景として教会を捉えています。ちょっと不謹慎なのですが・・。

2015/06/22 11:51:27

私もわかりません。

シシーマニアさん

吾喰楽さん、コメントありがとうございます。

お買い上げ作品については、詳しくは知りません。今度旧友に訊いてみようと思っています。
音楽学部では、作曲家位しか関係がありませんし、私もメディアを通して初めて知りました。大変な名誉の様です。
上野は、美術館がたくさんあって楽しい場所です。今回は歌舞伎座へも行きました。

2015/06/22 10:16:04

東京にいらしてらしたのね

彩々さん

おはようございます。
数日、お顔を見ないなぁと思っていたら
こちらにいらしていたのですね。

同級会までの時間、精力的に美術品展を見て
回られたのですね。
シシーさんはフットワーク良く、芸術の
中で当たり前に過ごされている。
う〜ん、なかなか羨ましい生活です。

>ラピスラズリで描かれた、青のマントを身にまとった聖母マリア

私も宗教画を観るのは好きですね。
教会内に入った気持ちになります。
この色、深い意味を持つ色だと思いますね。

でも、この半年、チョイ自分なりの
訳があって…反省しながらも教会に足が
向きません。><;

2015/06/22 07:30:43

買い上げ作品

吾喰楽さん

おはようございます。

上野と表参道で、素晴らしいひと時を過ごされたようで、何よりです。

下種な疑問です。
大学に買い上げられるのは、それなりの価格なのでしょうか。
それとも、絵の具代にも足りず、買い上げられたこと自体が名誉と考えるべきなのでしょうか。

2015/06/22 07:28:30

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