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独りディナー
音楽を愛すること
2015年04月07日
テーマ:思い出すままに
大学時代、色々な楽器の人達と一緒に演奏をしたのは、よい思い出でもあるし、素晴らしい体験であった。
彼らの日常の伴奏者として、レッスンにもよく一緒に行った。
フルートの吉田雅夫先生のレッスンは、特に印象に残っている。
ピアノのレッスンとは違った角度からの見方で、随分いろいろ勉強ができた。
曲の分析の仕方などは、吉田先生の言葉が私の中では基本になっている。
その時に、先生がモーツァルトのクラリネット五重奏曲のお話をなさっていて。
「どうしても、この曲がやりたくなる事があってね。そんな時は、廊下に出て行って、その辺にたむろしている学生たちを集めてきて、五人揃えてレッスンするんだよ」とおっしゃっていたのは、強烈な印象であった。
まだ学生だった私は、教える側としての経験が無かったので、そういった曲の味わい方があるのだなあ、とそれは今でも忘れられない言葉である。
自分が教える立場になって、よくその言葉を思い出すし、尊敬する師のレッスンもまさにそうであった。
或るとき、先生の前ですっかり緊張した私が、弾き終えて「先生も、エドヴィン・フィッシャーの前で弾いた時は、緊張しませんでしたか?」と訊いてみたのだ。
先生は、ハンガリーの貴族の家柄の出身で、世界的な巨匠のフィッシャーが演奏旅行でやってきた際に認められて、門下生となったという経歴の方である。
「私が、彼の前で、緊張したか、だって?」
先生は、しばらくその当時を思い出すかのように考えて、やがて静かにおっしゃった。
「No」
そして、
「Because I love playing the piano」
どうやら、音楽を愛する事が、全ての解答であるらしかった。
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決め台詞が夢です。
パトラッシュ師匠、
コメントありがとうございました。
このブログは、書きながら、ちょっと思い出に感動してしまいました。
ああいう芸術家の言葉は、一つ一つが心に響きます。いつも頭の中が真実で貫かれているからでしょうか。
「どうしてもやりたくなる」欲求が、自分の専門の楽器ではないのに、学生を指導することでその音楽と一体になれる。素晴しい発見でした。
2015/04/08 15:05:38
決め台詞
最後の「Because・・・」がいいですね。
日本語のセンテンスに、適切な漢語を挿入すると、途端に文が引き締まるように、
英語もまた、簡潔に核心をつかみ、読者を惹きつける力があります。
↑の文、決め台詞を効果的に用いて、上手いです。
すみません。
音楽には疎いもので、私のコメントは、つい文章の分析になってしまいます。
でも
「どうしても、この曲がやりたくなる・・・」その生理的欲求にも近い心情は、よくわかります。
2015/04/08 07:47:25