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読書日記
その旅お供します 日本の名所で謎巡り』 <旧>読書日記1367
2023年04月21日
テーマ:<旧>読書日記
綾見洋介『その旅お供します 日本の名所で謎巡り』宝島社文庫
宝島社の『このミステリーがすごい! 』大賞を獲得した1冊。神楽坂の路地の奥にある古民家バー「トラベラー」がある。旅行好きのマスターが営むこのバーには、同じく旅行好きな客が集まり、マスターの作ったアルバムをきっかけに話したり、旅先で起こった不思議な出来事について語り合う。で、その謎を店の常連の一人である歴史学者の梓崎聖一はフットワークが軽く、そうした客たちの旅につき合って謎を解決する。
話は全部で5篇あり、各話の前に「旅の門出」という数ページの短いスケッチが添えられている。この「門出」は、バーのマスターの康雄と早苗が旅行中に立ち寄ったバーのエピソードである。
旅の門出1 「小さな旅」
第1話「春の月」(舞台・厳島神社)
旅の門出2 「万の言の葉」
第2話「正義のヒーロー」(舞台・石舞台)
旅の門出3 「過去の遺産」
第3話「雪にまみれた未来」(舞台・白川郷)
旅の門出4 「鶴と紅ガラス
第4話「鶴の飛来」(舞台・鹿児島)
第5話「時計の針は」(舞台・大湯環状列石)
エピソード
第1話は最勝寺塔子がこの店を知るきっかけと店の説明、そして、厳島神社の周りに掘られた穴の正体を探る。第2話は奈良の石舞台古墳の密室から過去と現在の2回、友が消えた謎。第3話は白川郷に実家がある大学生に届いた怪文書が示す過去の事件の真相とは?第4話はパワハラで退職した元OLの行方を示すのは、盗まれた薩摩切り子。第5話は中学時代の親友から届いた、消印が4年前のハガキが伝えてくれたこと。
エピローグでは読者にとって意外な事実が明らかになる。
(2020年9月10日読了)
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