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読書日記
『マカロンはマカロン』 <旧>読書日記1365
2023年04月17日
テーマ:<旧>読書日記
近藤史恵『マカロンはマカロン』創元推理文庫
「ビストロ・パ・マル」シリーズの3冊目。フランス料理店であるビストロ・パ・マルはカウンターが七席、テーブルが5つの小さな店。従業員はわずか4人。ギャルソンの「ぼく」こと高橋智行、スーシェフの志村洋二、ソムリエの金子ゆき、そして店長にして料理長の三舟忍。フランスで修行してきた三舟シェフの腕は確か。そしてこの三舟シェフは店内で起こる小さな謎を解き明かす主人公。
本書では「コウノトリが運ぶもの」「青い果実のタルト」「共犯のピエ・ド・コション」「追憶のブーゲン・ノワール」「ムッシュ・パピヨンに伝言を」「マカロンはマカロン」「タルタルステーキの罠」「ヴィンテージワインと友情」の8篇が収められる。
私としては、おしゃれな大学教授が経験した悲しい別れの秘密を解明する「ムッシュ・パピヨンに伝言を」が楽しかった。
ただ、フランス料理の話なので蘊蓄も豊富(と言うか、私が知らなさすぎ?)、料理の名前などはチンプンカンプンだし、その味など想像もつかない。5年ぶりのこのシリーズは少々ブラックな話もあるし、ハッピーエンドばかりではないけれど、今の世相も含めながら面白く読めた。
(2020年9月5日読了)
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