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敏洋’s 昭和の恋物語り
恨みます (二)
2022年04月25日
テーマ:テーマ無し
「5万円からとなっています」と受付で告げられたとき、「金はかかっていいから、とにかく早くきれいにしてくれ」と財布をとり出して数十枚の一万円札を見せた。ある意図を持ってのことだったが、受付の歯科助手には見せびらかしと受けとめられてしまった。「ご予約を」と告げられたが、割増料金を払ってもいいからすぐに頼みたいと、強引に押しきった。不遜な男だという情報がつたえられて、腫れ物にふれるようなお客さま扱いとなった。
笑みを浮かべて接する衛生士だったが、ぎこちなさが一樹をいらだたせる。「フレンドリーな店だぞ。狙ってみろ」というアドバイスを受けて、肩に力が入っている一樹だった。獲物をねらう狼という印象をさけるための、裕福な家庭のお坊ちゃんという設定での一万円札の見せびらかしが裏目に出てしまった。 一樹にしてみれば、自分の商売が詐欺まがいだとわかっているだけに、もうけを狙った行為だと思われたくない。あくまで、お客との信頼関係を作ってからなのだ。もっと言えば、お客と恋愛関係に入らなければ成立しない商売なのだ。
扱う製品はどれもが一流メーカーの商品であり、その流通が正規ルートではないとはいえ、販売会社からの販促用商品が流れ出たものなのだ。予定された月販数に満たないときに流れてくる商品であり一樹の勤める会社にも声がかかる。なので保証もまたメーカー正規のものとなる。廉価にして販売する店舗が多い中で、一樹の勤める会社では定価販売をする。
量販店で購入すれば安く買えるとわかっている顧客に、どうしても一樹から買いたいと思わせなければならないのだ。「俺たちはホストみたいなもんさ。客に惚れさせなきゃ商売にならないんだよ」。一樹の尊敬する先輩社員から教えこまれている。なのに、この歯科では一樹の意図することができないでいる。
確かに歯を白くするために来たのだが、一方では販路開拓のためでもある。看護師・介護士、そして保育士ねらいを考える一樹なのだ。ストレスを抱えやすい職業と判断をし、またその勤務体制から恋愛についての悩みをも抱えやすいと考えた一樹だった。そしてそのテストケースとして歯科衛生士をターゲットとした。しかしその思惑が大きくはずれて、強い警戒心をもたれては如何ともしがたい。 当てが外れた一樹だった。
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