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「暖流」 

2021年10月12日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し

〔1939年/日本〕志摩医院の院長・志摩泰英は、傾きかけた病院の経営立て直しを、日疋祐三(佐分利信)に依頼する。日疋は早速、仕事に取り掛かる。まずは看護婦の石渡ぎん(水戸光子)を取り込み、病院の内情を全て自分に報告するようにと約束させる。日疋は、志摩院長の娘・啓子(高峰三枝子)に、思いを寄せるが、啓子は外科の医師・笹島と婚約する。笹島の女癖の悪さを知っているぎんは、それを日疋に報告、婚約は解消されるが・・・。先日、劇場で観た、増村保造監督の「暖流」。それより18年も前の作品である、同じ内容のこの映画。これはもう、記憶の新しいうちに観て、味わいの違いを確認せねば、という事で、早速、借りてきた。何という事だ。増村監督とは、まるで違う。ストーリーは同じなのに、演出の仕方で、ここまで雰囲気が変わるものかと思うくらい。増村監督は大好きだけれど、この作品に関しては、内容と、演出がマッチしていないような気がする。こちらの方が、断然いい。増村監督が得意とする、登場人物たち全員が、「どこか変」なのに対して、こちらは、至極真っ当。メロドラマだけど、感動できる。特にぎんの存在が素晴らしい。彼女は、日疋に熱烈な片思いをするも、その気持ちを、どこへ持っていっていいのか分からない。なにせ彼は、自分をスパイの手先にくらいしか思っていないし、さらに、彼が啓子に恋しているのが明らかに分かるから。日疋は日疋で、啓子が笹島と婚約するのを、黙って耐えなければならず、こちらも辛い。啓子とぎんは、女学校時代の友達で、仲が良い。この2人が、カフェでする会話が絶妙。何度かある、山場の一つだと思う。こちらを観て、本当に良かった。増村監督版だけだったら、なんだか奇妙な話という印象だけが残ってしまったと思う。文春文庫の、「日本映画ベスト150」でも、49位にランクインしている。納得の順位。本当は、「暖流 前篇 啓子の巻」「暖流 後篇 ぎんの巻」という、2本に分かれた、とても長い映画だったらしいけど、現存するのは、この124分の、「再編集版」だけのようだ。まぁ、再編集だとしても、観られたのはとても幸せ。あと1本、啓子を岩下志麻さんが演じている作品があるようだけれど、こちらはソフト化されていないようだ。いつか名画座にかかるといいなぁ。評価 ★★★★☆

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