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敏洋’s 昭和の恋物語り

狂い人の世界 [第一章:少年A](十四) 

2020年07月14日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



さてさて、それではお話しを聞いていただきましょうか。そ
れにしても何からお話しすれば良いのやら。
やはり、このことからでしょうな。

 その日の天気は予報とは違い、どんよりと曇っておりました。
雨が降るような気配はありませんでしたが、道行く人々は足早です。
といってこれはいつものことではありますが。

 今日も今日とて何をするでもなくぼんやりとウィンドウの中のマネキンを見やっている少年に、ひとりの少女が声をかけてきました。

「どうしたの? お腹でも痛いの?」
「べつに………」
「となりにすわっていい?」
「べつに……」
「ねえ、頼みがあるんだけどさあ。今夜さあ、君ん家(ち)に、泊めてくれないかなあ」
「べつに……」

 無表情に答える少年でございましたが、特段嫌がる風もなくでございました。
といって、それ以上の会話があったということもないようでして。 

 この少女は遊び仲間との共同生活を送っておりましたが、十日ほど前にバイト先でひと悶着を起こしてしまいまして。
金の切れ目が縁の切れ目とか申しますが、追い出されてしまいました。
まあ毎日をぶらぶらと過ごされては、同居人の稼ぎだけでは立ちゆかぬ有様ですからなあ。
堪忍袋の緒が切れたということでございましょう。

 現在は所持金も百円もない始末で、本人も慌てているのでございましょう。
見知らぬ男に声をかけようかと迷っていた折に、少年を見つけたというわけでございます。
少女にはこの少年が泰然自若とした風に見えたようでございまして。

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