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敏洋’s 昭和の恋物語り

歴史異聞 第一章 『 我が名は、ムサシなり!』 (十)巌流島の決闘 

2020年07月05日 外部ブログ記事
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「約束の刻限に遅れるとは、何ごとぞお!」
 愛用する長剣を右手に持ち、鞘を投げ捨てて、小次郎は走り寄った。
 波打ち際を走り続けるばかりのムサシは、その場に止まって決しようとする気配をまるで見せない。
小次郎に罵声を浴びせながら、ただただ走る。
次第に小次郎の体力が奪われていく、胆力が失われていく。
野生児のムサシ、策士なり!

「敗れたりい! 小次郎。
何ゆえに、納めるべき鞘を投げ捨てる。
勝負を捨てたかあ!」

突然の、思いもかけぬムサシの言葉に、激しく小次郎は動揺した。
荒ぶるムサシの言葉に、翻弄された。
三尺にも及ぶ長剣の鞘、邪魔になりこそすれ、打ち捨てても何の問題もない。
しかし様式美にこだわりを持つ小次郎の心底に響いた。

 思えば、道場での立ち会いは礼に始まり礼に終わる。
御前試合もまた、然り。
御城内での御前試合に首を縦に振らなかったムサシ、まさに老練なり!

 喉のひりつきが、一瞬間小次郎の足をもつれさせた。
と、ムサシの体が、一瞬間小次郎の視界から消えた。
「敗れたりい、小次郎!」
 再び放たれたムサシの言葉に、小次郎は金縛りにあった。

 小次郎の天分の象徴とも言うべき長剣は、忌まわしいムサシのひと言で、秘剣燕返しを失った。
そして小次郎の目に映ったものは、ムサシではなく数百数千の民衆と朱美、それらが一体となった巨像だった。

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