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敏洋’s 昭和の恋物語り

歴史異聞 第一章 『 我が名は、ムサシなり!』 (五)寺での修行 

2020年05月21日 外部ブログ記事
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沢庵和尚と住職の間で交わされた「南蛮に戻してやろうかと思う」という言葉は知るよしもない。
故国に戻ったとしても言葉を知らぬごんすけの苦労は目に見えている。
「先ずは体をしっかりと作らせねば」ということから、武芸を習わせようとなってはいるが、その師が居ない。
時折訪れる武芸者に師事させてはという住職の考えがあるだけだ。

 周囲から失笑が漏れても、沢庵和尚は静かにごんすけの答えを待った。
腕組みをしたまま天を仰ぐだけのごんすけに、隣に座る小坊主がたまりかねて助け船を出した。
耳打ちをされたごんすけの表情が和らぎ分かったとばかりに大きく頷くと、きらきらと輝く目を僧侶に向けた。
小鼻を膨らませてすっくと立ち上がると「お経を読むことです」と、大声を張り上げた。
大きく頷く住職や小坊主たちだったが、柔和な表情だった沢庵和尚が眉間にしわを寄せて「渇!」と、ごんすけをたしなめた。

庭先で虫をつついていた鳥たちが一斉に飛び立つほどの大声に、みな体を縮こませた。
「読経も大切なことではあるが、より大切なものがあろうが!」
 ギロリと大きく目を剥いて一同を見渡すと
「良いか、みな。心して聞きなさい。
寺の修行の一番は、掃除なのじゃぞ。掃除に始まり掃除に終わる、じゃ。
心の掃除、ということじゃな」
 と、やさしく諭した。

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