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最後の腕時計 

2019年08月28日 ナビトモブログ記事
テーマ:シニアライフ

何年前に買ったものだったか、記憶にないけれど。

長い間身につけていたお気に入りの腕時計が、今年の始め頃、附属のチェーンが疲労破壊してしまい、使えなくなった。


数年前には、時計そのものが動かなくなり、デパートの時計修理コーナーに持って行ったのだが、現在は部品がないのでと断られた品物だ。

それを、娘が東京に持ち帰って、改めて時計屋さんに持参して修繕して貰った、という代物である。

当時主人が入退院を繰り返していた頃で、病院まで歩くことも出来るけれど、1時間に二本あるバスを利用することも多かったので、お陰で随分お世話になった。

私の様に、日常的にバスを利用する者にとって、腕時計は必需品とも言える。


その腕時計がとうとう使えなくなって以来、暫くスマホで時間を確認する生活が始まった。

でも長年の習慣は争えないもので、さり気なく時間をチェックするには、私にははるかに腕時計が使いやすい。

特に、今年度からマンションの理事の一人となり、月一度の理事会に出席中は、どうしても途中で時間が気になってしまうし・・。


春先に、ウィーンへ行った際、免税店でも覗いてみようか等と思ったけれど、そんなお店に並んでいる品々は高級品ばかりで、ウィンドーショッピングする気にもならなかった。

ところが先日、まだ会員である「歌舞伎会」の会報が届いて、ぱらぱらと眺めていたら・・。

和光の腕時計の写真が、目についた。

オンラインでも購入できるという。

最近の私は、本や楽譜は大体アマゾンだし、此処のところは、ピアノの上に置く小型の時計や、小型のメトロノーム、更にはワインセラーまで、すっかりオンラインショップのお世話になっている。

先日、息子の住所も登録したので、札幌行きの前には本を何冊も注文したし、自室用の椅子もアマゾン様のお世話になった。


そんなわけで、私には気軽なシチュエイションだったとも言える、その腕時計を注文してみた。

早速昨日届いた製品は、普段使いとしてはエレガントで、中々気に入った。


この年で何かを買う、というのは、勿論一生ものである・・。


これは私の、最後の腕時計。



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