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加齢を棚に上げて・・。 

2019年03月24日 ナビトモブログ記事
テーマ:ウィーン

懐かしいレッスン室に入ってみると、何と三台ものグランドピアノが、処狭しと置かれていた。

通常、音楽大学にあるピアノ科のレッスン室には、二台のグランドが横並びに置かれている事が多い。

「のだめカンタービレ」というドラマでも、度々出てきたのでご存じの方も多いかと思う。


教師と生徒が、それぞれのピアノを弾く為なのだが、三台とは一体どんな風に使うのだろう。


私が留学して居た頃は、殆どのピアノはウィーンの銘器と言われる、ベーゼンドルファーだったけれど、現在は三台のうち二台はヤマハであった。

もう一台は、知らない名前のドイツの楽器だった。

レッスン室の入り口には、三人の先生のお名前が書かれていて、交代で使用している様子である。


懐かしいお部屋を後にして、守衛さんと最後にツーショットの写真を撮って、学校を出たときは、何だか初日にして達成感を味わってしまった様な気分であった。


それから、地図を見ながら、土曜日に開催されるのみの市の方角に歩き始めた。

地下鉄に乗ればすぐ、なのだけれど、特にする事も無いし、歩くこと自体が楽しい。


ウィーンの街は、東西に流れるドナウ運河の南側に旧市街がある。

その旧市街を取り囲むように、半円形に広がるのが、ウィーンの街なので、方角的にはおおよその見当はつく。

只、大きな道は、放射線状に延びているので、一本間違えて歩き続けると、どんどん目的地からはなれてしまう恐れはある。

でもヨーロッパ都市は、何処でもそうなのかは知らないが、通りの名前が解りやすく表示されているので、地図を見ながら歩くのは、実に楽しい、筈だった。


ところが、今回の誤算その一は・・。

地図の文字が小さくて読みにくい上に、建物に表示されている文字も、近くで確認しなくてははっきりしない。

つまり、自分の加齢をすっかり棚に上げて、旅を始めたのだった。


とはいっても、急ぐ身ではないし、一人だから迷って同じ道に戻ったところで、他人に迷惑をかけるわけでは無い。

最終的には、のみの市に行くのは、止めても良いのだった。


誤算と言えるかどうか、ヨーロッパの見知らぬ街では、お手洗いを見つけるのに、結構苦労する。

その為だけに、カフェでコーヒーを飲んだりするくらいだ。

その日も、少し早めであったけれど、庶民的なレストランを見つけたので、中に入ってみた。

豪勢な朝食だったので、余りお腹は空いてなかったけれど・・。

メニューを見ると、元々はハンガリー料理だったが、今はウィーン料理になっているグラーシュがあったので、それにビールを一杯。

牛肉をパプリカで煮込むこのお料理は、カレーにもちょっと似ていて私の好物であった。

時折自分でも作ったりするが、パプリカのパウダーが日本のとは微妙に違うらしく、本場ものはやはり美味しかった。


其処からいよいよ、のみの市、「フリーマーケット」へ。

でもあまりの人混みで、とても70才過ぎたシニアが彷徨く場所では無いことが判明。

早々に引き上げて、中心地に戻って来た。


ホテルへ戻るついでに、ウィーンフィルの事務所の場所を確認して置いた。

出発前に、ネットでチケットは購入したけれど、出来れば定期演奏会のキャンセルチケットも手に入れたいと欲張って居たので・・。


さて、ホテルに戻って、体力温存のお昼寝を試みたのだが、くたびれては居るけれど、この寝付きの良い私が、中々眠りに入れない。

ウィーンに来た高揚感なのかも知れないが、これも加齢の一つだったのだろう。



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ウィールマンさん

シシーマニアさん

コメントありがとうございました。

自転車男の、ウィールマンさんには、加齢という言葉は似合いませんね。

私は、気こそ若いのですが、体の方は年には勝てません。

でも、「野に放たれた・・」のフレーズを憶えていて下さったのは、嬉しかったです。

気持ちだけは、華麗に行こうと思います。

2019/03/24 22:23:26

シーシーさん

ウイールマンさん

加齢なんてとんでもない。

一人で飛行機に乗り、はるか遠いヨーロッパまで行き
色々探索するなんて、これは凄い事。

とても加齢な人には出来ない事ですよ。

これは加齢ではなく、華麗の間違えでは?

「野に放たれた、野犬の華麗な旅」とでもいうのか。

2019/03/24 11:09:34

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