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敏洋’s 昭和の恋物語り

えそらごと (三十二) 

2019年01月22日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



突然に体が軽くなるのを感じた。
なにかが抜けていった感覚に襲われた。
足の踏ん張りがきかなくなり、危うく崩れ落ちそうになった。
それでも中腰状態で両足に力を入れて、なんとか体勢を立て直した。
とその時、頭上からの声を聞いた。

「シンイチクン、アリガトウ」

その声にかぶさるように「新一さん、きょうはありがとうございました」と、車から降りた真理子が満面に笑顔を称えて、手を振っている。

そうだ、ぼくは新一だ。坂井新一だ。松田聡くんじゃない。
聡くんは、聡くんは、死んだんだ。
ぼくを恨んで死んでいったんだ。
だから、だから、ぼくは聡くんの思いを……。

聡くんは強かった、ひとりになっても頑張っていたんだ。
それをぼくが、弱い聡くんにしてしまったんだ。
ぼくが聡くんに関わったばっかりに。
そしてそして、最後には、ぼくは聡くんから逃げてしまった。

彼ならどう考えるだろう、彼ならどうするだろう……。
そんなことばかりに囚われていた。
そしていつの間にか、えそらごとの世界に入り込んでしまっていた。
ぼくのことなのに、彼は…だなんて。
ぼくは、ぼくは、ほんとに卑怯者だった。

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