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敏洋’s 昭和の恋物語り

[宮本武蔵異聞] 我が名は、ムサシなり!(二十四) 

2017年09月03日 外部ブログ記事
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 思えば、道場での立ち会いは礼に始まり礼に終わる。
御前試合もまた、然り。
御城内での御前試合に首を縦に振らなかったムサシ、まさに老練なり!

 喉のひりつきが、一瞬間小次郎の足をもつれさせた。
と、ムサシの体が、一瞬間小次郎の視界から消えた。

「敗れたりい、小次郎!」

 再び放たれたムサシの言葉に、小次郎は金縛りにあった。
 小次郎の天分の象徴とも言うべき長剣は、忌まわしいムサシのひと言で、秘剣燕返しを失った。
そして小次郎の目に映ったものは、ムサシではなく数百数千の民衆と朱美、それらが一体となった巨像だった。
 街の辻々で交わされているムサシ像だが、どこまでが真実の話なのか、実のところ誰も知らなかった。

「あのムサシってのは、人間じゃねえんだってよ。
なんでも、唐天竺から追い出された、羅刹天だって話だ」
「とにかく、すごいのなんの。吉岡兄弟といい、幼い又七郎といい。
まるで阿修羅だそうだ。
二本の刀を自由自在に振り回して、バッタバッタと斬りまくったそうな」
「それにしても、むごいことじゃないのさ。
まだ年端もいかない子どもまでもねえ」

 目をぎょろつかせた男たちが噂をし、幼子を抱いた女が涙を流す。
「そういや、あのムサシってお方は、米や麦の飯は喰わずに鳥やけものをくらうそうじゃねえか。
草や木の根っこもかじっているそうな。
まったく、恐ろしいこった」
「とに角大男だってさ。まゆ毛が赤くって、目は青いそうだよ。
鼻なんか上唇にくっつくかってことらしいしね。
そんでもって口も、仁王さまみたいに大っきいと言うし。
店に来たお侍が言ってた。恐ろしや恐ろしや」
 飯屋の主人と女の話に、集まった者たちが頷き合う。

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