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敏洋’s 昭和の恋物語り

[宮本武蔵異聞] 我が名は、ムサシなり!(二十二) 

2017年08月20日 外部ブログ記事
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「 ムサシが来たぞお!」
 どっとざわめく武士達が、「オォーッ!」と、歓声をあげた。
小次郎は、その声を聞くや否や、弾かれたように立ち上がった。
太陽を背にしたムサシの姿は、頑強だった。
誰からともなく、声が飛んだ。
「 鬼神だあ!」

 小次郎は、舟から砂地に飛び降りたムサシに向かって、叫んだ。
「待ちかねたぞ、ムサシ! 吾は、巌流佐々木小次郎なり! ムサシ殿に…」
「いざいざ、いざあ!」
 小次郎の声を遮って、ムサシの声が浜辺一帯に響いた。
およそ人の声とは思えぬ野太い声に、一瞬間小次郎はたじろいだ。

 名乗り口上途中においての罵声など思いもかけぬことだった。
互いに名乗り合い、剣を構え、そして「始め!」の声でもって試合が始まる。
小次郎の仕儀は、様式に則るものだった。

 そんな小次郎をせせら笑うかの如くに小舟から飛び降りたのムサシの目に、島の外れにある神社が入った。
寺を出て十年の余、神仏に対する畏敬の念を捨て去り、一度たりとも神仏に手を合わせることのなかったムサシが―今更神仏に加護を願うことなどできぬと煩悶してきたムサシが、「此度ばかりはご加護を。南無八幡大菩薩、吾に力を貸した給え」と、深々と一礼をした。

 気勢をそがれた小次郎だったが、これが噂に聞くムサシの戦法かと怪訝に思いつつも、神仏に対して無碍な態度をとるわけにもいかない。
不意打ちを考えているのかとムサシの一挙手一投足に気を配りつつ、同様に深々と一礼をした。

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