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グラナダの夕べ
2017年01月29日
テーマ:思い出すままに
数日前、村雨さんのブログを読んで、グラナダを訪ねたことを思い出して、コメント欄にお邪魔した。
主人のお供で、スペインのセビリアに一週間ほど滞在した時のこと。
会議の主催者が、同伴者達のために、色々とバスの一日ツァーを企画してくれて、私はアルハンブラ宮殿のあるグラナダ旅行に参加したのだ。
ドビュッシーのピアノ曲に、「グラナダの夕べ」という名曲があり、でも私にはさっぱり弾けなくて、一体グラナダとはどんな所よ、といった半ば恨みのような気分もあって出かけたのだった。
私には、グラナダで夕暮れを味わいたいと思っただけだったが、勿論それは宮殿巡りのツァーで、スペインなまりの強いガイドさんの英語の説明は、半分もわからなかった。
只、これも曲のタイトルによく使われる「アラベスク」という様式の彫刻をふんだんに見る事ができて、それは思いがけず素晴らしい経験だった。
彫刻を眺めながら、一日でも座っていたい気分であった。
しかし一方の、グラナダの夕べは、ちっとも私に近づいてこなかった。
「塔・グラナダの夕べ・雨の庭」という三曲からなる「版画」というタイトルの組曲は、最初と最後は何となくわかるけれど、この二曲目が曲者なのだ。
それが今、村雨さんが、私のコメントを読んで、この曲をyoutubeでお聴きになった、と足跡を下さった。
私も今、久々にサンソン・フランソワの演奏で聴いてみた
。
とりとめも無く、瞬時に変化していく場面の連続、これがいつもの私の印象である。
フランソワが描く世界は、余りに魅惑的で不可解で、とても私には手が届きそうに思えない。
きちんと弾く事ならできるだろうけれど、それは最もこの曲の本質からは、遠い世界だ。
オーイ、ラテン系の人達よ。
セビリアに滞在中、殆どの人が英語を話さないのには驚いたけれど、数日滞在しているうちに、彼らは周りの事には関心が無いのだろうなあ、とハタと気づいたのだった。
燦々と輝く太陽の下で、美味しい食べ物とワインがあれば、毎日踊って暮らして、それで充分満足、と言った風に、私には窺えた。
スペインには、様々な地方があって、民族も多才なのだろうけれど。
もしかしたら、フランス人であるドビュッシーにとっても、それらがめまぐるしく変化していって、この曲は、その情景を描いていったのだろうか。
村雨さんが仰る様に、フラメンコの影響もあるのかも知れない。
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遠野 怜さん、
一つのブログに、多方面から色々な情報が寄せられるのは、嬉しい事ですね。
ありがとうございました。
私が初めて、この「版画」の演奏を聴いたのは多分、フランソワでした。もう、やられてしまいました。
高校の頃だったか・・。
生の演奏も何度か聴きましたが。
>余韻を残さず疾駆して静止?
まさに、言い得て妙、と頷きました。
聴く方の年齢が重なっていくに連れて、ますますノックアウトされていきますけれど・。
でも一方で、ドビュッシーの世界に近づくのは諦めてしまったきらいもあります。
ちょっと、初心に戻ろうかな。
2017/02/01 11:33:53
シシーマニア様、こんにちは。
私、人生初に聴くChopinがフランソワLP盤でした。
うんと子供の頃、親に聴かされたように思います。
幼な心にtoc,toc,toc... と心悸亢進起こしそうで、
翌日親戚宅で聴くルービンシュタイン演奏Chopinの
たおやかさ(甘美さ)に驚き「弾く人によってこん
なに違うの?」と非常に戸惑った記憶があります。
今にして思えば蠱惑的というか恣意的なコンヴァト
奏法(←周囲の大人が言うConservatoire de Paris
スタイルなのか)余韻を残さず疾駆して静止?には
ドキドキしたものの、中学時代「心臓発作で急逝〜
追悼」記事を音友誌で読み、妙に納得?しました。
ロラン・マニュエル本によれば、ドビュッシーは...
グラナダで20年近くも隠遁生活するファリャとも
親交がありその辺りからの影響も濃厚なようです。
ファリャ言:空想で書かれたことは奇蹟に等しい!
今宵フランソワとは対極的な?ギーゼキングでグラ
ナダ..他を聴きました。カザドシュが好みですが...
2017/02/01 04:31:58
村雨さん、きっかけを有り難う
私もyoutubeで、数人の日本人の演奏を聴いてみました。村雨さんがお聴きになったピアニストは、きっとフラメンコで折り合いをつけていたのでしょうね。
あの曲を演奏している日本人は、清潔にお行儀良く終わらせたくなければ、何処かで折り合いをつける事になります。テンポ感もその一つですし、リズムを強調したり、間の取り方を工夫したり・・。
と思いながら、色々聴いていたら、何と
「Debussy plays Debussy 」という音源が顕れました。
さすがの私も、古い楽譜を引っ張り出してきて、弾いてみましたよ。
ちょっと、印象が変わりました。
あの引きずり込まれそうな低音と、潜在的に鳴り続けるような、遠くから聞こえてくる、鐘の音のリズム(私にはそう聞こえるのですが・・)
その全てが気怠くて、其処に時折悪魔的な作曲者が顔を出し・・。
昨日からの私は、この「グラナダの夕べ」にとりつかれています。
2017/01/30 14:25:28
喜美さん
「セビリアの理髪師」ですか。懐かしいオペラです。
床屋さんだったフィガロが、後に出世して伯爵家に仕え、「フィガロの結婚」になります。作曲者は違いますけれど、このエピソード、楽しいですよね。
セルビアには、「カルメン」に出てくる、タバコ工場もありました。
2017/01/30 14:09:19
日本人女性
が演奏していました。
始まったとたん、あ、スペイン風とすぐ思いましたが、途中で入る高音?が、フラメンコのカスタネットの間合いと同じように感じました。
西欧音楽正統派できたシシーさんには、いまひとつ乗り切れないものがあったのですね。
率直なお話、素人ながら興味深くお聞きしました。
2017/01/30 08:38:03
スペイン
私も大昔行って皆もう忘れましたけれど セビリアの夕食の時 私達の食事の周りに流しの人たちが来て
何演奏するかと 勿論通訳がいます
セビリアと言って解かるのはセビリアの理髪師(この字なの 意味もしらないから凄いね曲は大体知っていた)それお願いしたら快く引いてけれたわ
2017/01/30 07:35:37