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独りディナー
籠の鳥
2016年08月29日
テーマ:アメリカ
米国に住み始めた頃はまだ、運転免許証を持っていなかったので、外出はすべて人様任せであった。
買い物は、週末に主人の運転で、一家四人で出かける。
つまり子供達はまだ、二人ともおむつの頃であったから、留守番など到底させられなかったのだ。
下の子が眠っている間、上の子を敷地内の遊び場に連れて行く位が、せいぜいであった。
ところが、ある時幸運にも、ショッピングセンター内のデパートで、素晴らしい二人乗りベビーカーを見つけたのだった。
それはまるで、私達を待っていたかの様であった。
私達はそもそも、そんなベビーカーが存在する事も知らなかったのに・・。
そのベビーカーには、前の席には、赤ちゃん用の椅子と小さなテーブルがあり、その後ろには、二,三才用かと思われる小さな椅子が付いていて、その下には、荷物が置ける網まで備えられていたのだ。
挙げたり下ろしたりできる、簡単な屋根まで着いていて、子供達を乗せた後は、陽射しから守ることもできた。
今でこそ、様々なベビーカーがあるらしいけれど、当時は後にも先にも、そんなベビーカーを見かけたことは無い。
大体、車社会のアメリカで、一体誰が使用するというのか?
まさに、「私、でしょ!」
この二人乗りベビーカーには、本当に助けられた。
子供達をそれに乗せていれば、結構な距離まで出かけることができたのだ。
キャンパス内は、基本的に車両通行禁止の道が多かったので、大学に通う教師も学生も、自転車の人が多かった。
そんな中だから、親子三人ベビーカーでキャンパス内を歩き回るのも、のんびりとして、実に楽しいものだった。
とはいえ、所詮歩きな訳だから、限界はある。
たまたま、主人が属していた学部の建物は、車両通行許可の場所にあったので、季節の良い頃はよくピクニックに行った。
つまり私がよほど「籠の鳥だ、籠の鳥だ」と愚痴っていたせいだと思う。
お昼時になると、私はベビーカーに子供達を乗せて、学部の駐車場までゆき、主人が出てくるのを待っているのだ。
それから、オンボロとはいえ、大きなステーションワゴンのトランクに、ベビーカーを積み込み、皆で近くの公園へ出かける。
大抵、公園には、丸太でできたテーブルと長いすが備えられているので、そこで持参した手作りのお昼ご飯をのんびりと食べる、というピクニック。
私には楽しい想い出だけど、いつの時代も主人の足を引っ張っていたなぁ。
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お互い、子育て中は、大変でしたね
ミルさん、コメントありがとうございます。
ベビーカーは、基本親が押して歩くものですから、全体はアルミ(ジェラルミンかな)のパイプで組み立てられていて、合成繊維で覆われていましたから、軽かったしそんなに豪勢なものではありません。
問題は、発想ですね。
年の近い赤ん坊を二人乗せて歩ける、という。
昔は、バギーはあったけれど、二人乗りは余りありませんでしたよね
2016/08/30 21:18:32
立派なベビーカー
シシーさん、今日のお話も物語を見るようで素敵でした。
ベビーカーは随分立派なものでしたね〜〜日本には
そんな優れものは無かったですね。
籠の鳥状態は、私も辛かった記憶があります。
ペーパードライバー歴が長くて、若い頃はもっぱら、子供達を連れてせっせと歩いていました。
ご主人と子供たちと、公園でランチ、やはり日本では絵にならないようで。。。。。
ご主人にこそっと聞いてみて下さいな〜
2016/08/29 22:35:54
お母さんに言われた気持ちです
喜美さん、コメントありがとうございます。
最後の一言は、効きました・・。
私が引っ張るだけの人生だった気がします。
随分面白い思いをさせて貰ったのに、今頃になって気持ちだけは感謝を。
でも、中々行動にまでは移せなくて・・。
2016/08/29 20:19:27
特にルーシー・ショウは永遠ですね
最近見た、「プレティ・ウーマン」の一場面でも、テレビに映っていました。
未だに覚えているのが、
「何でも知っているパパと・・」
「素敵なママと・・」
「長女ベティ、長男バド、末っ子キャシー」
声を揃えて
「パパは、何でも知っている!}
懐かしいですね。
私達の子供時代は、テレビと言えばアメリカのホームドラマが主流でしたよね。
でも、アメリカに住んだからと言って、カウボーイの仕草は真似できても、彼らの社会に溶け込むなんて、とてもとても。
多分、あちらの人と結婚して、30年位住めば、アメリカという国が解るのかも・・。
2016/08/29 20:16:17
懐かしい、想い出です
村雨さん、コメントありがとうございます。
お宅も、年子でしたか・・。
我が家は、13ヶ月違いだったので、二人乗りベビーカーに座っていると、よく双子に間違えられました。
2016/08/29 20:06:29
娘の頃
娘が子育ての頃はデパートに子供預り所があって其処にお願いして 親はのんびり 今孫と行きましたら授入室とか個室であるのよおむつ変えたりお乳あげたり 私の時代は(私は)外出も出来なかったの
引っ張る人のいる間が最大の幸せよ
貴女も少しは好くしてあげてね
2016/08/29 12:51:53
きゃ〜、ステキ!
こんにちは。
小学校高学年か中学生になってからでしたか(?)
「パパは何でも知っている」(でしたか!?)
「うちのママは世界一」と、テレビのホームドラマというと、
アメリカドラマ(洋物)で育ちましたね。
大きな家で、みんな車をもっていて、靴を履いて家の中を
歩き、家でも耳飾り、首飾りをして…女性たちが来ている
洋服、スカートの中は「パニエ」をはいて、いつでも
スカートは広がっていて…
週末などには、腕にバスケットを持ち広い場所で家族で
ピクニックする。(当然、おにぎりじゃなく、サンドウィッチ)
そんなドラマが大好きだった私は、二つの眼を皿にして
画面の隅々まで、舐め尽すように観たものです。
あれから40年(んっ?)50年!
私が夢に見た生活を、シシーさんは今から40年位前には
実現されていたのですね。
シシーさんの楽しい思い出話は「総天然色映画」を観ている
ように、色まで伝わってきます。
2016/08/29 12:45:27
乳母車
ベビーカー、格好いいですね。
私は母が送ってくれた乳母車でした。
中に寝かせることもできるし、年子の二人を乗せることもできました。
ただ二人とも立っていたかも。
シシーさんは、異国だから、籠の鳥をより感じたことでしょう。でも、ご主人が優しそうでなによりです。
2016/08/29 12:32:19