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頑張れ、自分! 

2016年08月26日 ナビトモブログ記事
テーマ:シニアライフ

昨年の八月に、娘が結婚式を挙げた。

その披露宴の席で、息子が姉のために、自作の映像をお客様にご覧戴いた。

そして、その映像の音楽に、私も裏方として参加したのだけれど、考えてみればあれも、編曲ではあったなぁ。



前回は、まず息子から、自作の弾き語り音源を渡された。

そのディスクの中には、以前息子の作品を、ピアノの上手なアーティストが編曲してくれた音源も、編曲の為の参考品として入っていた。


私は一応、65年間ピアノの世界にどっぷりと浸かってきたけれど、それはクラシック音楽の世界なので、まず作曲家の楽譜を読むところからスタートする。

翻訳に近いところがあって、まず原作ありき、である。


息子達がやっている音楽は、私には語れるだけの知識は無いけれど、でも最も大きな違いは、彼らのスタート地点は、作品を作る事。



息子が作ろうとしていた映像は、「ファザコンのお姉ちゃんが、今日までお父さんに大切に育てられてきて、これからは、新しい道を歩み始める」という、ほのぼのとした内容だった。


でもそこで息子は考えたのだろう。

これを見たら、単純なお母さんは、どう感じるだろう。

(そうなのです、私は疎外感から、泣き出したかも・・。)


長年の付き合いで、私の性格をよく知っている息子は、自分一人で作った方が遙かに楽だっただろうに、私をピアノ奏者として、巻き込んでくれたのだった。



まず、ディスクを聴きながら、採譜をを始めた。


学生だった頃には、音楽を聴いて楽譜に書き取る「聴音」というものを勉強していたけれど、面倒な作業である。


息子からは、全体の小節にコードナンバーを書き込んだ図式が、メールに添付された送られてきた。


普段は、東京と名古屋に離れて暮らしているから、余り会うことも無いのだけれど、まずは自分のギターを持って、打ち合わせにやってきた。


その前に、私は私で、自分で譜面に起こした内容が、余りに息子のイメージから離れていては徒労に終わってしまうので、電話を通して大まかな雰囲気を弾いてみて、意見を聞いて、打ち合わせ前の下準備は済ませていた。


一緒に生活していた頃は、あんなに朝起きるのが苦手だった息子が、朝一番の新幹線に乗ってやってきて、多分最終に間に合う時間まで、続けたように思う。


息子はピアノも弾けないし、楽譜も読めないので、息子のイメージを聞きながら、私がピアノで弾いてみたものを楽譜に書き込む。

それに合わせて、息子はギターを弾きメロディーを口ずさみ、少しずつアレンジしていく。


私はピアノの前で、座って弾いて、息子の意見を聞きながら推敲したものを、立ち上がって譜面に書く・・。


又座って、弾いて確認してみて、息子の意見で書き換える時は、又立ち上がって楽譜に書き込む。


その繰り返しを、10時間近く・・。


ピアノに慣れているからこその発想を、駆使する事が私の役目だろうと思って、あらかじめ随分ピアニスティックにアレンジしておいた。


それを聴きながら、息子が余分なものを削り落としていく。


その途中には、母親の私は、久しぶりに来たお肉好きの息子の為に、オーブンの中に入れたローストビーフを、チェックしに台所へ行き、又ピアノ室に戻って、立ったり座ったりを続けた。

翌日、廃人のようになるだろうとは、想像していたけれど、脚の上の方が凄い筋肉痛で、ふらふらになったのは、楽しい想定外の想い出である。


それから一週間。


楽譜に書き上げたその曲を、まず見やすいように清書した。

それで数日間、猛練習。


一人で弾くので、30ページ程の楽譜をめくりながら弾くのは不可能である。


コンビニへ行って、4分の1に縮小コピーして、大きな紙に、すべて貼り付ける。


細かい部分は読めないけれど、景色のように楽譜が目の前にあれば、ぜんぶ覚える必要はない。



翌週、息子はマイクや録音用のパソコンを持って、今度は朝2番位の新幹線でやってきた。



現代の技術は、シニアにとっては驚くばかりである。

まず、はじめから最後まで、通しで10回位録音していく。

その中から、気に入った、所謂「テイク」を選ぶ。


そして、細かい部分で気になる場所を、取り直していくのだけれど、その接続技術は、目を見張るようであった。


こっちは弾くのに専念しているから、息子がどんな操作をしていたのか、説明して貰う時間もなく、未だに皆目わからないのだけれど。


そうなのだ。


あのときは、根気の良い息子に励まされながら、確かに私も、ピアノ用に編曲したのだった。



今回は、まず楽譜があるのだから、遙かに楽かもしれない。


まあ、三つの楽章があるので、自らの根気がいる作業ではあるけれど。


頑張れ、自分!



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良かったら、聞いて下さい。

シシーマニアさん

澪さん、えらい!
さすがですね。

自分で、CD編集されたのですか!
アプリの使い方さえ覚えれば、パソコンの可能性は素晴らしいとは聞きますが。
私は、まず最初の、使い方さえ・・、の時点で挫折です。

楽譜に起こすアプリも、あるらしいのですけれど。
その取り扱いを覚える難しさよりは、私の場合、手作業でこつこつ仕上げる方を選んじゃいます。


因みに、昨年の息子が作った映像は、ユーチューブにアップしています。

「音画 夕焼けオルゴール」

で、入っていけます。

もし良かったら、見てやって下さい。

2016/08/27 11:20:19

頑張って〜♪

澪つくしさん

シシーさんを一緒に巻き込んでくれたなんて・・・

優しい頼もしい息子さんね(^^♪

自分一人の方が早く事が運んだでしょうが、そこは
お母さんと言う名ピアニストが居るんだから、使わないわけがない!

ステキな結婚式&プレゼントになりましたね♪

今の音楽制作現場はほとんどPCで処理出来てるようですね!

娘達も日本で式を挙げましたので、披露宴のBGMと映像をを自分たちで編集した物を持って帰国しました。
我々シニアは若い人達の足元にも及びません!

お恥ずかしいながら・・・
私は今年の夏の舞台で必要に迫られて、フラ音楽の
CD編集をやっと覚えました。
簡単な無料ソフトがあるんですね〜

おしりに火が付かないと・・・ ダメですね〜(-"-;)

2016/08/27 10:39:53

多才な人が多いですね。

シシーマニアさん

村雨さん、今晩は。

コメントありがとうございました。

今回は一生懸命、自分を励まして、老体にむち打っています。

年齢と共に、当然ですけれど、体力・気力・能力が減退して、何とか自分を勇気づけなければ。

2016/08/26 18:42:20

今の若い人は

さん

いろいろできるのですね。
次男の結婚のときも、出会いから育ちから、妹が写真をパソコンに入れて物語ふうに大画面に映し出されました。
海外勤務の長男が英語で作詞したものを妹の友人が
作曲して歌ったりと、なにかしらやっていました。

シシーマニアさんは筋肉痛になるほど参加できて、よかったですね。
たぶんやっているレベルがだいぶ違うと思いますが。

今度は、時間もありそうですし、ゆっくり頑張ってください。

2016/08/26 13:05:47

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