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敏洋’s 昭和の恋物語り

[舟のない港] (六十二) 

2016年06月21日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



今さらながらに、麗子に対する思いの強さを知らせされた。
あれ程に、麗子の傲慢さに悩まされ続けた男だが、今は懐かしいと思った。
少なくとも、激しい情熱はあった。

ミドリは、麗子とは正反対の女だった。
決して己の意志を無理強いしない。
いや、男に対して従順ですらあった。
心地よいものではあった。
しかし、あの激しい情熱は無い。

「わかった、結婚しよう。そうすれば、道夫君もわかってくれるさ。
明日にでも、彼に会うよ」  
男は、やはりミドリをここで捨てることは出来ないと思った。

“恋愛と結婚は異質なものだ。穏やかな生活が、結婚生活なのだろう”と思った。

しかし、ミドリは首を横に振った。
「ううーん、いいの。私は、貴方の傍に置いていただければ、それでいいの」

ミドリは感じていた。
未だに男が、嘗ての恋人を忘れていないことを。
男の日々の行為・言葉の端々から、“お前ではない!”と告げていることを。

男の心を自分に振り向かせる自信はなかった。
それだから、男を縛りたくなかった。
五年・十年かかろうと、本当にミドリを必要とし愛してくれた時に、と思ったのだ。 

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