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敏洋’s 昭和の恋物語り

[舟のない港] (六十一) 

2016年06月19日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



暗闇に一人居たミドリを見た時に、ひょっとして! とは思った。
しかし、ミドリの口からはっきりと告げられた今、男は不味いことになったと思った。
確かに、道夫の言うとおり男のエゴから、その便利さから、ズルズルと関係を続けてきた。

結婚という二文字を考えないわけでは無かったが、男の狡さか優しさ故か、考えないようにしていた。
しかし、事ここに至っては決断を迫られた。
帰るべき家を失ったミドリに男の心は揺れた。

−俺は、本当にミドリを愛しているのか?
−こんな俺が、ミドリを幸せにしてやれるのか?
−未だに、麗子に対する思いを断ち切れない俺に‥‥
−しかし、ここまでミドリを追い込んだのは俺だ‥‥
今別れたとしても、時間が経てばミドリも‥‥

男は、逡巡した。

嘗ての恋人・麗子は重役夫人となっていた。
安定した、平凡な生活を送っている。
幸せなのだろう、おそらく。

以前の麗子ではなかった。
あの、燃えさかる女の面影はない。
激しさが消えていた。

確かに、妖しいまでの気品を漂わせてはいた。
しかし、と男は思っていた。

“あの麗子は本当の麗子ではない。男の全てを吸い尽くす、魔性の女のはずだ。
傲慢で、男を奴隷として扱う魔女の筈だ。
狂おしいほどに男を求める、そして男を狂わさずにはいられない激しい女のはずだ”

しかし麗子は変わっていた。従順な家庭の女になっていた。
“あの紳士は、本当の麗子を知らない。いや、本当の麗子を消してしまったのだ”

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