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パトラッシュが駆ける!
髪は人なり
2016年04月23日
テーマ:テーマ無し
白髪の女性が歩いている。
白さも白し、その髪が、やけに目立つ。
前髪を切り下げ、後ろを、襟の辺りで切り揃えた、つまり、
おかっぱ頭ということになる。
背筋が伸び、その歩きっぷりがいい。
歳は六十代かと思われる。
私には、女性を見る目がない。
だから推測であり、それも多分に、その髪の印象からだ。
これが黒髪であったら、私は五十と見たかもしれない。
穏やかな顔をされている。
その目が微笑んでいるように見える。
頭頂部に、髪の少ない部分があり、これを有り体に言えば、
一つの卑語に行き着く。
それを言うに忍びないのは、私も同じ境遇にあるからだ。
そしてまた、そのご婦人に、雅やかな風情があるからだ。
気品が漂う。
自信を持って歩いておられる。
その姿に、汚点(しみ)のごとき卑語を、付着させるわけには行かない。
私はたまたま、三階の窓辺から、通りを見ていた。
だから彼女を見下ろす形になる。
だからより鮮やかに、頭部が見えた。
ということもある。
その無造作な髪が、彼女を、世の常の人とは、思えなくしている。
無作為の境地に、遊んでいるかのごとくに見える。
きっと、一廉の人物であろう。
叶うなら、対面したかった。
話を交わせたら、なおよかった。
ああそれなのに、彼女は須臾にして、私の視界から、去ってしまった。
* * *
「中途半端が、いけないのよ」
妻は言う。
そして、しばしば自分の髪を、黒く染めている。
「だったら、全部白くしたら?」
「冗談じゃないわ」
染めるにしても、どうせなら、若く見られる方にということだ。
私もこれに、異を唱えない。
女性で白髪が似合うのは、ごく限られた人だと思っている。
私の妻が、そのエリートでないことくらい、とうに知っている。
私は、白髪に憧れるところがあった。
歳を取ったら、自分も白髪をなびかせたいと願っていた。
しかし、上手く行かない。
白くなる前に、量が減少してしまった。
地肌が露わになってしまった部分もある。
色を云々するどころではない。
卑語そのままの、おっさんに成り果てている。
こうなったら、無作為で行こう。
まめに床屋に行く以外、格別なことをしない。
染めるどころか、整髪料すらも使わない。
あるがままに任せる。
それがせめてもの、意地というものだ。
* * *
日本を代表する、バドミントンの選手二人が、記者会見に臨んだ。
違法カジノに出入りし、賭けを行っていたらしい。
その髪が、前日見たのと変っていた。
黒髪になっている。
それまで映像で見た彼らは、常に茶髪であった。
謝罪会見に臨むとあって、急ぎ、染めたのであろう。
どうやら、彼らに心算があるようだ。
黒髪の方が、見る者に好印象を与えるだろうとの。
今さら取り繕ったとて、それが何になる……
自己表現の一つして、自ら行った染髪ではないか。
それを、あっさりと捨てる、その意気地のなさが情けない。
髪を釈明の道具にするくらいなら、いっそ坊主になれ……
その方が、よほど潔い。
私はテレビに向かって、毒づいていた。
* * *
「髪は人なり」
と言おうとして、はたと考えた。
それを言えば、人間のパーツは、目、口を初めとして、
どれだって人を表さないことはない。
「ケツの穴の小さいやつ」
恥部でさえ、人間の器量を表したりもする。
だから「髪も人なり」と言った方が良い。
私には、白髪についての、独自の推論がある。
髪を白く変えるもの、それは頭部に蓄積された知性の、その量ではないかと。
これに、科学的根拠はない。
あるわけがない。
単なる私の、思い込みである。
しかし、まんざら根拠がないわけではない。
私の尊敬する人物には、司馬遼太郎さんを初めとして、
圧倒的に白髪が多かった。
もちろん例外もある。
数多くある。
しかし、傾向的趨勢としてとらえれば、私の推論は、概ね当たっている。
その論から言えば、この私だ。
知性を溜め込もうにも、もう、その蓄積場所を失っている。
どうにも、困ったことになっている。
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ドア、開けました。
有難うございます。
又ブログを続けたいと思います。
さすが師匠、人の気持ちをよく理解して下さって感謝しています。
書きたくて我慢していたのが、お見通しでしたね。
2016/04/24 16:48:53
惜しかったー
彩々さん、
読んでみたかったです、その長文のコメントを。
ゼロ学の権威である、彩々先生、
長髪の白髪になさったら、いかがでしょう。
さぞ、かっこいいと思うのですがね……
2016/04/24 13:10:23
ブログ成功
白髪といえば、シシーマニアさん。
この一文、実は、シシーマニアさんの蟄居を、
解けないかと、書いたようなものです。
天岩戸にお隠れになった、天照大神を誘き出すようなものです。(笑)
冒頭のご婦人を見た時に、髪型こそ違え、思い出したのは、
シシーマニアさんでしたから。
勝負を捨てた?……
それはありません。
私は逆に、能動的なものを感じますけどね。
もっと言えば、気骨、反骨を。
話しかけられる?
そうでしょう。
私も、冒頭のご婦人と、話をしてみたかったですもの。
ともあれ、お出ましになって下さり、一安心です。
2016/04/24 13:08:57
両方体験は?
SOYOKAZEさん、
そうですね。
貴女は当分、黒がよろしいでしょう。
(白も見てみたいけれど……)(笑)
一夜にして変わったら……
小噺のお兄さんが、仰天するでしょうね。
それを見てみたい気もするけれど……
2016/04/24 13:07:05
横レスです
そろそろお腹が空く時間になりました。
朝に、結構長〜いコメントを書きましたのに
何処かに行ってしまって(?)消えました。
イイ、コメントだったのですが(笑)
気を取り直してブログにお寄りすれば
シシーさんが同じ想いを書いておられるでは
ありませんか!
>でも、師匠のブログを覗いたら、ふ〜っと気分が軽くなりまして、コメントさせていただきました。
ちょこっとお寄りしてみるとホッとするような
気持ちになれるBlogって、ありそうで無いですもの。
私も、元気が出ました。
2016/04/24 11:20:11
実は、蟄居中なのですが・・
師匠の推論に寄れば、私の毛髪などはノーベル賞級です。
現在流行の、アンチ・エイジングから言えば、まさに逆を行ってますが。
個人差はあると思いますけれど、私の場合は、染めなくなってから見知らぬ人に声をかけられる様になりました。
多分、勝負から降りた人、と思われて警戒されないのではないでしょうか。
とはいっても、自身の中味は変わっていませんので、相変わらずもめ事は絶えません・・。
でも、師匠のブログを覗いたら、ふ〜っと気分が軽くなりまして、コメントさせていただきました。
2016/04/24 10:20:24
顔に合わせます
パトラッシュ師匠 おはようございます。
私は、黒(最近は少しだけ茶色)の方が顔に合うと、今は思うので染めています。
でも、白の方が合うと思う時も来るでしょう。
過渡期は、ウイッグで対応します。
それを脱いだ時は、見事な白髪になっているはずです。
2016/04/24 10:09:16
なるほど
当方、鏡に写る正面は真っ白ですが、後ろには少し黒髪が残っている様で、まだ蓄積出来る余地が有りそうです。例外でも、何だか嬉しい気持ちになりました。
2016/04/23 22:07:37
いいお顔でした
喜美さん、
歌を教えて頂くのは、こちらです。
私が歌を歌うのは、かなり酔ってからです。
その前に、しっかりと喜美さんのお顔に、
拝謁を致します。
2016/04/23 19:04:54
今
私読ませて頂き鼻高くなったり
馬鹿馬鹿しい こんな婆様
誰が見たって褒められたものでないと。
遊びにおいでください 良く見てね
この前は酔っていたのではっきり見なかったでしょう 歌も教えて下さい
お待ちしています
2016/04/23 16:35:13
まだ早い
Reiさんは、若いですからね。
現役ばりばり……
色気もたっぷり……
あと十年は、黒髪で居て下さい。
十年経ったら……
私がお会いして、決着をつけます。
白か黒か……
2016/04/23 16:08:05
自然が一番
喜美さん、
お母様、さぞお綺麗だったことでしょう。
喜美さんの、上品なお顔を拝見していると、容易に想像がつきます。
喜美さんも、きっと似合いますでしょ。総白髪が。
2016/04/23 16:02:16
いえいえ
吾喰楽さん
知性は十分にありますよ。
「お前はもう、このくらいでいいだろう」
(女に持てすぎてもいかんし……)
と神様が、思召したのでしょう。
2016/04/23 15:56:11
自然
私は無精ものですから白髪を
染めに行くのが めんどくさくて
行きません随分増えましたけれど
此の歳で白髪のない人は無いと思い平気です
母は綺麗な髪で其の頃バックシャンと言われたとか前は褒められなかったです
其れが糖尿病で入院してその薬で
一夜で真っ白になり 悲しみました
所が其の髪が艶があって見事に綺麗で
皆に進められて其のままにしました
ごまでなく真っ白は綺麗です最後まで染めませんでした
2016/04/23 10:32:12
私の場合
おはようございます。
私は、現役引退と同時に、白髪染めを止めました。
髪が伸びるに従い、白くなっていき、その白さに驚きました。
退職して3年が経ちましたが、白さに変化がありません。
知性が増えていない、ということでしょう。
2016/04/23 10:08:21