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敏洋’s 昭和の恋物語り

[舟のない港] (三十四) 

2016年04月14日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



マンションの郵便受けに目がいった。
白い封筒が入っている。
切手がないところをみると、直接入れられた物のようだ。

ダイレクトメールかとも思ったが、宛名の字を見て嫌な気がした。
麗子からの手紙だった。
破り捨てようかとも思ったが、結局封を開けた。

「明日の夜、また来ます。寄り道せずにお帰り下さい」と、あった。
今更何の用だと、くしゃくしゃにするとゴミ箱に放り込んだ。
ミドリとの楽しい思いが汚されたような気がした。

「会いに来るだと。俺の部屋に来るとは、どういうことだ。外ではなく、俺の部屋にだなんて…」
吐き捨てるようにつぶやいた。

翌日、いつもとは打って変わって 忙しく追われた。
通常ならば 翌日に手渡す資料類に至急という文字が、そこかしこの部署から入った。
少し景気が戻っているのかと、気持ちが高ぶった。
ひょっとして、元の部署に戻れという辞令がと、淡い期待を抱かせる。
そんな甘いものじゃないだろう、会社は。
と己を戒めたが、それでも一日中、そのことが頭を離れない。

「最近になってわかったことだけど…」
以前に席を並べていた同僚から聞かされた。
「資料の置き忘れ事件は、君のライバルだったKの、妬みからきた嫌がらせだってさ」
勿論その男は解雇された。
しかし男にしても、会社からの持ち出しの事実は消えない。
不注意のそしりは免れない。

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