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独りディナー
「アマデウス」
2016年03月14日
テーマ:シニアライフ
昨年の11月頃、ピアノを教えている高校生が、突然コンクールを受けたいと言いだした。
普段から、全面依頼の子である。
レッスンで弾いていた曲が、実に気に入っていて、その曲が弾きたかったらしい。
「私も人がいいなあ」と自分で自分を褒めながら、その時点で申し込みが間に合うコンクールをネットで探してみた。
日本人はコンクールが好きな民族で、探してみると当地だけでも続々と出てくる。
まあ、時期的に殆ど締め切ったものばかりで、やっと一つだけ探し当てたのが、課題曲の決まっているタイプ。
生徒に弾いて聴かせてみると、やってみたいという。
モーツァルトのソナタであった。
モーツァルトは、時々私がウィーンへ行った時等、モーツァルトチョコなど、お土産に買ってきたりしたから、全面依頼の子にも、親近感があるらしい。
普段はのんびりしているその子は、コンクールとなると急に眼の色が変わる。
そして、気合が入ると別人の様に能力を発揮する、不思議な才能の持ち主なのだ。
でも、モーツァルトである。
「アマデウス」というモーツァルトの映画があるので、冬休みにでも、レンタルなんかで借りて見てみたら、と薦めておいた。
全面依頼の子だから、手渡さなければ自分では見ないだろうなあと思って、後追いは避けたけれど・・。
最近、DVDで映画でも見ようかとお店で何枚か購入した時に、「アマデウス」も見つけて手に入れた。
素晴らしい映画だった。
当然ながら、モーツァルトの音楽が文句なく素晴らしい。
ああ私は、ピアノ曲以外のモーツァルトを、最近は殆ど聴いていなかったなあ、と何故か悲しくなったのだった。
ウィーンに住んでいたのは、40年以上も昔なのに、日本でモーツアルトは聴く気がしない、等と生意気なことを考えているうちにあっという間に時は過ぎて行ったのだ。
ウィーンに住んでいた頃は、モーツァルトの音楽は向こうからやってきた。
コンサート会場でも、オペラ座でも、音楽大学でも、世界有数の演奏家達が、モーツァルトの世界を繰り広げていた。
わずか三年という短い期間ながら、其処で私はモーツァルトに包まれて、身近な存在であるかの様な気分さえ味わった。
音楽史上、誰もが認める稀有の天才も、ウィーンではモーツァルトも故郷の誇る天才音楽家の一人といった、親しさがあった。
だってウィーンには、ハイドンやベートーヴェン、シューベルトにブラームス、ブルックナーにマーラーに、ヨハン・シュトラウス、数え上げたらキリがないほど、大勢の天才たちが住んでいたのだから。
そんなウィーンの空気が、「アマデウス」からは、ど〜っと溢れてきたのだった。
そうだ、もう少し音楽を聴こう。
そして、これは高校生が見る様な映画ではないと、つくづく思った。
見もしない映画を薦めるのは、無責任な話である。
ごめん、○○ちゃん。
因みにあとで訊いてみたら、やはり見ていなかったそうで、全面依頼の性格に感謝したのであった。
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モーツァルト礼賛
彩さん、ご覧になりましたか・・。
古い映画ですよね。私は公開時は見なかった気がします。
今日は又、映画について書こうかなと思っていますが・・。
竹下通りの裏の「モーツァルト通り」は、知りませんでした。でも遠い日本でも通りに名前が付くぐらい、モーツァルトは馴染みのある名前だということですよね。
2016/03/15 10:42:13
モーツァルト
吾喰楽さん、コメントありがとうございました。
「アマデウス」の映画について書き始めるはずだったのに、書き進むうちに、ホームシックじゃないけれど、モーツァルト・シックになってしまい、支離滅裂で終わりました。
今日は映画について、又書いてみようかと思っています。
2016/03/15 10:34:08
印象に残る映画でした
おはようございます!
あの映画はもう30年くらい前でしょうか?
確か映画館まで足を運んだ記憶が。
モーツァルトの生涯とたっぷりな音楽、
宮廷貴族たちの衣装が楽しめました。今も目に残ってます
それと、モーツァルトが本当にあんな奇怪な笑い声を
立てたかどうか、解りませんが、今も耳に残ってます。
面白く、音楽家サリエリの嫉妬が描かれ、恐い内容でした。
シシーさんもご存じでしょうが…
竹下通りの路地裏に「モーツアルト通り」がありますが
名前がずーっと気になってます。
何かモーツァルトさんと関係があるのでしょうか?
シシーさん、この生徒さんも女性版アマデウスかしら(笑)
2016/03/15 07:25:23
全面依頼の子
おはようございます。
今回のキーワードは、『全面依頼の子』でしょうか。
教え子に対する、母親に似た愛を感じます。
タイトルのアマデウスについては、コメントのネタが思い付きません。
2016/03/15 05:37:36