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一歩前進!
シーラからの贈り物H
2016年03月01日
テーマ:日常
<忘れえぬ言葉:〜先生!それは無いでしょう!〜>
点滴を初めてから1週間は毎日通院したが、食欲が戻ってきたので1日おきになった。
そもそも、点滴とは血管の中に薬剤を投与することだろうから、シーラの場合何のための点滴だったのだろうか・・・と思いながら、食欲が出て年齢相応の元気が出てくると安心はした。
この間5人の先生が日替わりで点滴してくれたがその会話で、「納得できる言葉」と「先生!それは無いでしょう!」と思う忘れえぬ言葉もあった。
これまでの定期検診時の血液検査で、腎臓機能が低下していてサポート食で低下速度を遅らせていた上で、食欲が無くなったので不安になり、病気だったら治療したいと思っていた。
血液検査も受け腎臓機能も更に低下しているので、「点滴をしましょう」「ヒットして体の毒素が無くなれば食欲が出てきますよ」と言われ、言われるままに了承した。
おかげで点滴により食欲は戻ってきた。点滴の中身は「水分と栄養補給」で量がヒットしたのだ。点滴で約2カ月弱頑張ってくれた。
先生たちは、シーラの死期は近いとの認識の上で、それぞれの性格で四緯羅に話していたような気がする。
タイプ1は、犬の生涯はこんなもんですよと淡々と穏やかにしゃべって安心させる標準タイプの先生
例えば、「何でも良いから食べさせてください」「小型犬は人間の4倍の速さで(死に向かって)進むんですよ」等
タイプ2は、飼い主の気持になって安心させてくれるタイプの先生
例えば、「点滴がヒットすれば毒素がとれて、食欲が出るんですよ」「生きたい意欲が出ていますよ」等
タイプ3は、患者犬を何とか治したい専門的・技術的なタイプの先生
例えば、「こんな薬がありますよ」「試してみますか」等
しかし、四緯羅にはタイプ3は無神経に感じた。
若い獣医さんだったが、目も悪くなりあちこち壁にぶつかったり、隅っこに首を突っ込んで出られなくなったり、認知症が始まっているんですかね?と尋ねると、認知症の症状かどうかの診断・説明もなく、「認知症を遅らせる薬がありますが注射しましょうか?」言った。
死期が近く、体力的に負担の大きいシーラに対し治療することなのだろうか?
金儲け!?
若い先生!それは無いでしょう!
同じようなことが、毎日新聞(2016.2.16)の「女の気持」に、92歳で亡くなった母親の担当医の言葉に対する女性の思いが掲載されていた。
・・・・・・・・
人間には寿命がある。
だから家族は延命治療を望まない。
望むのはただ、苦しみやけだるさを軽減してあげたい、それだけである。
医師が病室に入ってきた時、家族は、このけだるさについて尋ねた。
すると医師は、いきなり言った。
「この人はいつ死んでもおかしくないのです」
医師の目の前には、患者である母が、ベットに横になっていたのに。
高齢の患者には人間としての尊厳は無用である、と言わんばかりの口調であった。
母はこの医師にとってはもはや人間でなかった。
・・・・略・・・・。
背筋が寒くなってきた。
シーラの場合と単純に比較はできないが、医者の言葉は一つ一つに重みがあるのだ。
先生に悪気はないと思うが、飼い主が救われることも、傷つくこともあるのだ。
四緯羅はシーラの今ある苦痛から解放させて、出来るだけ自然の流れで生涯を遂げさせてやりたいだけなのだ。
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