一歩前進!

杖は知っている ? 

2017年08月13日 ナビトモブログ記事
テーマ:日常

        
           < 眠れぬ夜! >

 8月8日の夜は台風5号のフェーン現象の影響もあり、四偉羅の住む関東もこの上ない熱帯夜で寝苦しかった。夏休みで安曇野から来ていた孫息子も一緒に寝ているからでもない。この日は何かに興奮していたのだ。


 孫に付き合って電車で20分位かかる隣の市の映画館で観た「怪盗グルーのミニオン大脱走」の奇想天外に刺激を受けた興奮ではないだろう。
 数カ月前に買っていた「蜜蜂と遠雷」(恩田陸/直木賞・本屋大賞)の面白さが加速度的に上がって来て、遂に8日で読み終わった。直接コンサートホールで観たかのような描写に興奮し、その残像現象が夢に出てきて眠れなかった。
 吉ケ江国際ピアノコンクールを舞台に一次・二次・三次予選と本選に臨むコンテスタントと取巻く関係者の様子や葛藤を、リアリティのある文章力がど素人の小生でさえ固唾をのみながらクライマックスまでぐいぐいと引き込まれていった。小説の場面が目に浮かび、理解が進んだのは、趣味でやっている合唱団にお世話になり、多少なりとも音楽用語を知り、練習をし、発表会の場を踏んだ僅かな経験が助けになっているかもしれない。
 しかし、これまで余りにも本を読まなかったつけが出てきた。読みながら遭遇する初めて言葉や記号や漢字等の多さに驚きながらメモ帳に記し、パソコンで検索しながら意味を確認して文章を読むと、なるほどと情景や心理が的確に浮かび、一瞬無知から博学へと錯覚するが、次の言葉への遭遇が待ち遠しくなる変な快感や期待感もあり、感動と興奮に輪をかけたのだろう。

 コンテスタントの演奏曲を聴きながらその臨場感を作者が描写した情景や心理を対比すれば、作者の文章力の素晴らしさを再確認出来そうだが・・・。
 これを機会にピアノコンテストを現場で一度は鑑賞したいものだ・・・。
 その夜は興奮で眠れないか!?


 音楽(歌や曲)のパフォーマンスをどのように表現すのだろうと思っていたこともあり、「蜜蜂と遠雷」のことを知っていつか読もうと、ゴールデンウイークの頃、虫の知らせもあり杖を突いて本屋に立ち寄った時、幸運にも購入できたので買い置きしていて良かった。合唱と吹奏楽で頑張っている中1の孫娘にこの本をプレゼントしよう。



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